丸紅、次世代蓄電技術を有するエストニア、スケルトン・テクノロジーズに出資 日本、アジアでの顧客獲得目指し | EnergyShift

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丸紅、次世代蓄電技術を有するエストニア、スケルトン・テクノロジーズに出資 日本、アジアでの顧客獲得目指し

丸紅、次世代蓄電技術を有するエストニア、スケルトン・テクノロジーズに出資 日本、アジアでの顧客獲得目指し

EnergyShift編集部
2021年03月09日

丸紅は2021年3月5日、ウルトラキャパシタの開発・製造事業を行うエストニア国Skeleton Technologies Group OÜ(スケルトン・テクノロジーズ・グループ)に出資したと発表した。出資を通じ、日本を始めとするアジアを中心にスケルトン社製ウルトラキャパシタの販売及び次世代蓄電技術の用途・顧客開拓に取り組む。

世界的な気候変動対策の潮流の加速に伴い、日本政府も2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言した。日本をはじめ各国政府は、脱炭素化に向けた取り組みの強化と共に、その実現に向けた革新的な技術開発や社会実装を推進し、産業構造や社会経済の変革によって経済と環境の好循環を目指すグリーン成長戦略を推進している。

このような環境下において、蓄電技術は、再生可能エネルギーの普及に伴う電力の安定供給や、電動車への搭載、さらには次世代燃料として期待される水素の製造や燃料電池との組み合わせによる活用等、幅広い用途への展開が期待されている。

特にウルトラキャパシタは、リチウムイオン電池と比べ高出力、高速充放電、長寿命、低温・高温下でも使用可能であり、発火しないという安全性を持つ。

また原材料は主に炭素とアルミであり、レアメタル、鉛を使用しておらず、リサイクルや廃棄が容易といった特徴を持つ。そのため新たな蓄電デバイスとして、自動車、交通、建設機械、電力、産業機器等、様々な分野で採用が進んでいる。

スケルトン社は、欧州最大のウルトラキャパシタメーカーとして、エストニアとドイツに開発拠点を持つ。ドイツには製造拠点も有し、現在、欧州と米国を中心に主要な自動車メーカーや重電メーカー等にウルトラキャパシタを供給しているという。

さらに、蓄電容量を大幅に高める次世代製品の開発も進めており、その実用化によって、リチウムイオン電池や鉛蓄電池の代替や、燃料電池との併用等による効率的なエネルギー利用、システムの低コスト化や環境対策を実現し、より広範な用途ニーズに対応することを目指している。

丸紅は、今回の出資を通じて、スケルトン社の戦略的パートナーとして、グローバルなマーケティング機能を活かし、日本を始めとするアジアを中心にスケルトン社製品の販売を行っていく。

また、幅広い分野での顧客基盤を活かしながらスケルトン社が開発を進める次世代ウルトラキャパシタの顧客・用途開発も行っていく方針だ。

丸紅は、「スマートシティ化、分散化電源・再生可能エネルギー・新エネルギーの普及、自動運転社会という新たな社会ニーズに応えるビジネスモデルの創造を可能にすることで、世界が目指す脱炭素社会の構築に貢献し、サステナブルな社会の実現を目指していきます」とコメントしている。

 

丸紅プレスリリースより

プレスリリース:次世代蓄電技術を有するエストニア国Skeleton Technologiesへの出資について 2021.3.5

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