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イーロン・マスク氏のビッグアイデア 大気中のCO2を回収してロケット燃料に利用する?

イーロン・マスク氏のビッグアイデア 大気中のCO2を回収してロケット燃料に利用する?

2021年12月22日

12月14日、アメリカの宇宙船開発大手Space X社のCEO兼CTOであり、もちろんテスラのCEOでもあるイーロン・マスク氏は、自身のTwitter上で、Space Xは大気から取り除いたCO2をロケット燃料にするプログラムを開始すると述べた。さらに「火星にとっても重要になるだろう」と付け加え、興味があれば参加するよう促した。

イーロン・マスク氏はSpace X社による「2026年までに火星への有人飛行」のプロジェクト実現をたびたび発言してきた。また、2040年からは火星に人類が移住できるようにするとも発言している。

一方で2021年1月にはもっとも優れた大気中CO2回収技術のアイデアに1億ドルを提供するとも述べている。

今回のTwitterの発言の詳細は明らかではないが、大気中CO2回収技術と火星到達プロジェクトの両方に寄与できるアイデアだといえる。

実は今年10月に、Space X社の新型ロケット燃料の液化メタンのもとになる天然ガスの調達が明らかになっていないという報道があった。ブルームバーグによるとSpace Xは自ら天然ガスを採掘する可能性も否定していないという。

Space X社の開発中ロケットエンジン「ラプター」は、新たに液化メタンを使う。また、CO2からメタンへの合成は、現在世界中で開発競争が起きている。こうした動向も見据え、大気中のCO2を回収してロケット燃料の液体メタンをつくるという目論みのようだ。

12月には、Space X社でのイーロン・マスク氏の社内文書が報道された。それは「ラプター」エンジンの開発が今以上遅れると「紛れもない破産リスク」にさらされる、というものだ。報道を受けてTwitterでも「深刻な景気後退が起こればSpace X社の破綻は、可能性は低いがあり得なくはない」と発言。エンジン開発と燃料調達に課題があることは確かなようだ。

イーロン・マスク氏は米TIME誌の「今年の顔」に選ばれている。

 

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EnergyShift編集部
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