NEDO、トータルコストの低減とCO2削減に向け実証試験開始

12月16日、NEDOは、鹿島建設、ゼネラルヒートポンプ工業と共同で、多様な再エネ熱を熱源としたヒートポンプシステムの実証試験の開始を発表した。

NEDOは「再生可能エネルギー熱利用にかかるコスト低減技術開発」に取り組んでいる。今回の実証試験はその取り組みの一環。

豊田自動織機大府工場（愛知県大府市）に地中熱、太陽熱などの多様な再生可能エネルギーを集放熱源とする天空熱源ヒートポンプ（SSHP®）システムを設置。冷暖房や給湯といった多目的な熱需要に対応した、低コストで高効率な要素機器およびシステム技術の実証試験を行う。

この実証試験では、上流（設計段階）から下流（運用段階）に係るコンソーシアム体制を構築し、導入コスト低減に向けた各要素技術開発と緊密に連携する。

また、同施設での運転とモニタリングによるデータを収集し、2023年度までにトータルコスト20％以上減・投資回収年数14年以下を目指す。同時に2030年までにトータルコスト30％以上減・投資回収年数８年以下の実現とCO₂削減も目標としている。

３社は今回の実証試験を通して、SSHP®と給湯用ヒートポンプチラーそれぞれの効率とシステム全体の性能評価を進める。その上で機器容量の最適化による「イニシャルコストの低減」と、運転制御の高効率化による「ランニングコストの低減」を検証し、実用化に向けた技術の確立を目指す。

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