明治安田生命保険は2021年2月25日、欧州投資銀行(Europian Investment Bank:EIB)が発行する「クライメイト・アウェアネス・ボンド(Climate Awareness Bond)」に130百万豪ドル(約105億円)を投資したと発表した。
「クライメイト・アウェアネス・ボンド(CAB)」による調達資金は、気候変動を緩和するプロジェクトに充当される。この資金をもとに、温暖化ガスの排出低減、除去、また、それらを可能にする技術や製品のイノベーションを加速させ、大気中の温暖化ガスを安定化させることでパリ協定において定められた長期目標の達成に貢献したい考えだ。
また、こうしたプロジェクトへの取り組みを通じ、気候変動問題への認知度向上も目指している。
明治安田生命は「ESG投融資方針」*に則り、資産運用業務においては、国連責任投資原則 (PRI)への署名などを通じて、ESGの観点を投融資の意思決定に組み込むことを推進している。同社は、今後もESG投融資を通じて、持続可能な社会の実現に貢献する資産運用を行なっていく方針だ。
【債券の概要】
発行体:欧州投資銀行(EIB)
発行体概要
社債の発行・購入額:130百万豪ドル(約105億円)
資金使途:ICMA(国際資本市場協会)グリーンボンド規則に準拠し、気候変動抑制に大きく貢献する以下のプロジェクトに対する貸付
欧州投資銀行(EIB)の環境投資ロードマップ
*ESG投融資方針:出来る限り早期に世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトし、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡を達成させる同社の方針。詳しくはこちら。
編集部より:保険会社にとって、リスク管理が最重要なのはすでに知られている。第一生命がゼロカーボンビジョンを表明したり、世界経済フォーラムでのチューリッヒの報告書も記憶に新しい。こうした保険会社の気候変動対策の取り組みは今後も増えるだろう。ESGに関しても、同社は2020年4月に証券運用部に「責任投資推進室」を新設し、重視している。
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