ニッケル水素電池は、二次電池の一種で正極に水酸化ニッケルなどのニッケル酸化化合物、負極に水素または水素化合物を用い、電解液に濃水酸化カリウム水溶液などのアルカリ溶液を用いる二次電池。\n\n元々は、高出力・高容量・長寿命の人工衛星のバッテリーとして開発が進められていたが、 それまでの代表的な小型二次電池であったニカド電池よりも優れた性能を持っていることから、1990年の実用化以降普及が進んだ。\n電池の特徴として、エネルギー密度が比較的高く、過充電や過放電に強いことが挙げられる。\n一方で自己放電が多いことが問題とされていたが、技術開発によって状況は変わり、自己放電はかなり低いレベルまで抑えられている。\n\nリチウムイオン二次電池が普及するまでは長らく携帯機器の電源として使用されてきた。\n現在でもPanasonicの「eneloop（エネループ）」を始めとする乾電池型二次電池やハイブリッドカーへの搭載としての用途で多く利用されている。\n大型の分野では、急速充放電が出来るという強みを活かし、鉄道システムやモノレールシステムの地上蓄電設備（BPS）として多く採用されており、 平常時のピークカットや停電時の非常走行などの運用方法が可能となっている。\n\n（蓄電池バンク \"ニッケル水素電池\"より引用）