そして、続いての特性だが、そもそも電池の特性が優れていると、日本電気硝子はしている。
曰く、
とのこと。1つ目は、CATLもハイブリッド電池プラットフォームを作ったように、やはり低温性能というのはナトリウムイオン電池の特徴になる。この電池もそこは活かしてきた上に、さらに正極、負極、そして固体電解質の一体化が加わっているので、なおさら低温での駆動は進化するだろう。
そして、残り2つの特性だが、ここが個人的には意外だったのだが、先述したとおり、ナトリウムイオン電池の欠点は寿命とエネルギー密度。もちろんエネルギー密度は今後高めていく術はあるだろうが、この2つについて強みとして打ち出してきた、というのは期待ができそうだ。
もちろん、数値で今回示されているわけではないので、これからどう評価されるのか、見なければいけない。ただ、そもそも全固体電池は固体であるがゆえに長期に使っていくと固体電解質と負極活物質の間に隙間が生じてしまうため、寿命に難点があるとされてきた。ただでさえ、寿命が課題とされているナトリウムイオン電池で、かつ全固体であるため、寿命の限界に輪をかけそうだが、今後、ポイントになりそうなのが、正極と負極及び固体電解質の一体化だ。この点について、今後の動向を見ていきたい。
そして気になる実用性だが、今回開発された「全固体Naイオン二次電池」は出力電圧が3V。現行のリチウムイオン二次電池に匹敵する高い実用性を有するものになっている。
最後にポイントとなるのがナトリウムイオン電池の特性である資源の部分だ。今回はリチウムを使わないばかりか、この「全固体Naイオン二次電池」の技術に使われているのは、資源量の豊富なナトリウムや鉄が材料となっており、従来の電池技術で資源確保が問題とされているリチウムやコバルト、ニッケル等の希少金属元素を全く使っていない。
全く、というところがすごい。レアメタルフリーで、このすごい電池を作ってきた。
電池の性能評価については、これからだが、絶対に燃えない、かつ、レアメタルフリーの蓄電池。これは確実に未来の扉を開いてきた感じがする。
今回はこの一言でまとめたいと思う。
『おら、日本電気硝子の発明にわくわくがとまらねぇぞ!』
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