再エネTF、蓄電池需要増加に向け、規制の見直しを要望 | EnergyShift

脱炭素を面白く

EnergyShift(エナジーシフト)
EnergyShift(エナジーシフト)

再エネTF、蓄電池需要増加に向け、規制の見直しを要望

再エネTF、蓄電池需要増加に向け、規制の見直しを要望

2021年12月15日

内閣府の再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース(TF)は12月13日、牧島かれん規制改革担当相が座長役となり初開催した。

TFでは、リチウムイオン電池を倉庫に貯蔵する場合の消防法の規制緩和の要望が提出された。所管の総務省消防庁は検討会を立ち上げ、安全性を確認できれば見直すと応じた。また、屋外コンテナ蓄電池を設置する際に別の建物との離隔距離を撤廃する要望について、消防庁は海外の火災事故を調査して問題なければ対応するとした。

一般に、リチウムイオン蓄電池の電解液には危険物が使用されており、火災等が発生した場合には、電解液や可燃性ガスがセルの外部に噴出・着火し、激しく火炎を噴き出す恐れがある。その為、火災危険性の高いリチウムイオン蓄電池を一定数量以上倉庫に貯蔵する場合について、必要な安全性を確保するための規制を行っている。

一方、定置用蓄電池の世界市場は、2020年1兆円、2035年3兆円と予測され、全分野で市場規模は拡大している。国内市場は、2050年カーボンニュートラルの政府表明を受け、今後、世界市場のように系統用を中心とした再エネ併設や産業用途等へ拡大することが想定される。

再エネ利用拡大に伴い、環境先進企業等から数MWh規模(指定数量以上)の設置要望が増加している。スーパーなどの多店舗展開企業やマンション等でBCP等の設置要望が増加しているが、 離隔不足やコスト増を理由に十分な蓄電池容量を確保できない事業者から規制緩和の要望がでている。

東京電力は、2024年に想定される蓄電池需要増加に対する適用を考慮し、遅くとも2022年度第一四半期までの法令改正もしくは通達を要望した。

電気自動車を普及させるため、大量の車載用リチウムイオン電池を貯蔵できるようリチウムイオン蓄電池を倉庫に貯蔵する場合の面積、階数、軒高の制限を撤廃することが必要となっている。

消防庁は各々の要望に対し、対応方針を示した。カーボンニュートラル促進の一つである蓄電池の導入・拡大に向けての対応が急務となっている。

 

EnergyShift関連記事

EnergyShift編集部
EnergyShift編集部

EnergyShift編集部

ニュースの最新記事