産業用ロボットを世界15の国で展開する安川電機は2021年3月1日、グループの環境ビジョンである「YASKAWA ECO VISION」に新たに2050年カーボンニュートラル目標を設定するとともに、再生可能エネルギーの導入進捗について発表した。
安川電機グループは、「YASKAWA ECO VISION※1」において、生産活動(グリーンプロセス)における環境負荷を従来以上に低減するとともに、技術力をもって製品の環境性能を高め、製品(グリーンプロダクツ)により世の中の環境負荷を低減することでさらなる貢献を果たすことを掲げている。
今回、全人類における社会課題である地球温暖化の抑制に向けて、2050年に同社グループのグローバルの事業活動に伴うCO2 ※2排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)とするとともに、そのマイルストーンとして2030年の同CO2 排出量を2018年比で36%削減する、新たな目標「2050 CARBON NEUTRAL CHALLENGE」を設定した。
目標実現の一環として、同社では、これまで各種省エネ対策や太陽光発電の導入を進めてきたが、同社八幡西事業所・中間事業所・小倉事業所において、100%再生可能エネルギー由来電力の導入を完了した。その結果、2021年2月時点で、日本国内の同社電力需要の約40%を再生可能エネルギーでまかなうことができたという。この取り組みは、今後国内外の全拠点へ拡大していく。
また、同社は従来からコア技術であるパワー変換技術を活用した世界最高性能を誇るインバータなどの製品供給を通じ、世の中のCO2排出削減に貢献するため、2025年に同社製品によるCO2削減貢献量を同社グループによるCO2排出量の100倍以上とする目標「CCE100*3」を掲げて、事業活動に取り組んでいる(2019年度実績は約75倍)。
今回の新たな目標の設定を機に、より一層の環境に配慮した事業活動を継続していくことにより、持続可能な社会の実現への貢献と企業価値の向上を図っていく方針だ。
*1 安川グループの環境ビジョン「YASKAWA ECO VISION」について https://www.yaskawa.co.jp/company/csr/env/activity
*2 二酸化炭素およびその他温室効果ガス(フロン等)を含む
*3 Contribution to Cool Earth 100
安川電機:地球温暖化抑制に向けた安川グループにおける2050年カーボンニュートラル目標の設定および再生可能エネルギーの導入推進について
編集部より:安川電機は産業用ロボットなどメカトロニクス製品のメーカーであり、ドイツ、スウェーデン、スコットランドなどの欧州はじめ、アメリカ、カナダ、中国、インドなど15ヶ国に製造拠点を持つ。また、大型風力発電用電機製品や太陽光発電用パワーコンディショナなども生産する。グローバル展開、そして環境エネルギー分野における競争力向上の観点からも、2050年カーボンニュートラル表明は避けられなかったのかもしれない。
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