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脱炭素が変える製造現場 サントリー、初のCO2排出ゼロ工場を稼働

脱炭素が変える製造現場 サントリー、初のCO2排出ゼロ工場を稼働

2021年07月12日

脱炭素社会への対応が電気や熱など多くのエネルギーを消費する製造現場を変えつつある。飲料大手のサントリーは年間1億ケース以上を売り上げるミネラルウォーター「サントリー天然水」の製造工程から出るCO2排出量のゼロを目指し、今年5月新たな工場を稼働させた。CO2排出量ゼロの国内工場はサントリー初だという。

年間販売数量1億ケースを超える「サントリー天然水」の第4工場が今年5月、長野県で稼働した。

「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入や、製造工程で使う蒸気ボイラーの燃料を化石燃料から木材チップなどのバイオマス燃料に切り替え、さらに再エネ由来電力の調達などにより、同社国内工場で初めてCO2排出量ゼロ工場を実現したという。

サントリーではこれまでも国内生産26工場の省エネ化や再エネ導入などを進めており、CO2排出量の削減に取り組んできた。26工場のCO2排出量原単位は2019年時点で2015年比約11%減となる72.9キログラム/キロリットルになった。

同社はグループ全体の温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を掲げており、達成に向けて2030年までに1,000億円規模の投資を行い、今後もCO2排出量ゼロ工場を増やす計画だ。

脱炭素への対応を迫られる産業界では、製造現場におけるCO2排出量のゼロ化に向けた取り組みを加速させている。サントリーは2022年末までに日本や欧米の工場など63拠点で、使用する電力を再エネ100%に転換させる予定だ。ミネラルウォーターのみならず、ウイスキーなどさまざま飲料がCO2ゼロで製造される日も近い。

EnergyShift編集部
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