東芝は1月12日、リチウムイオン電池で、出力性能とエネルギー密度を向上させた新製品「20Ah-HPセル」を発売した。従来製品と同様の容量を保ったまま、入出力性能を高めた。
リチウムイオン二次電池において、エネルギー密度と入出力性能は、一般的にトレードオフの関係にある。そのため、例えばEVであれば、持久力を示すエネルギー密度を高めると航続距離が伸びる一方、瞬発力を示す入出力性能が下がり、急速充電などの急峻なエネルギーの出し入れが必要な場面での使用が難しくなる。
新商品は、現行の大容量タイプセルの内部抵抗を40%低減することに成功し、充電速度を速められるようにした。さらに内部抵抗の低減により連続して充放電した際の発熱も抑制され、従来の20Ahセルを上回る長寿命も実現。
急峻なエネルギーの出し入れが必要な乗用車やバス・トラックなどのハイブリッドシステムやプラグインハイブリッドシステムへの幅広い分野での活用が期待されている。
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