日本海運業のフラッグキャリアである日本郵船は、横浜市が再生可能エネルギーの利用促進や地球温暖化対策の一環として取り組んでいる風力発電所「ハマウィング」に協賛することを発表した。
ハマウィングは、横浜の瑞穂ふ頭に佇む高さ118mの巨大風車で、横浜マリンタワーやコスモクロック21よりも高い建造物。
そのデザインも港の風景に馴染むよう下から上へ、青色から白色に徐々に変化する水玉模様で染められており、その景観は港町横浜に馴染むように配慮されている。
ちょっとした観光やデートスポットにもなり得る偉容だ。瑞穂ふ頭は通常は一般公開されていないが随時見学会を受け付けており、ハマウィングの真下まで行くとその迫力を肌で感じることができるのでお奨めだ。
またこの「風力発電事業」は、横浜市が環境未来都市の実現にむけて市民の一人ひとりが具体的行動を起こすきっかけとなることを願って開始された。
再生可能エネルギーの利用、並びに地球温暖化対策の一環としても推進されており、その建設費は横浜市初の住民参加型市場公募債「ハマ債風車(かざぐるま)」を発行することで調達された。
そして、「Y(ヨコハマ)-グリーンパートナー」として、京浜急行電鉄、ファンケルグループ、トヨタ自動車、キリンホールディングス等を始めとする錚々たる企業もこの事業に協賛している。この市民・事業者・行政の3者協働の取り組みは、再生可能エネルギーの普及啓発を進める地元横浜の環境行動のシンボル的存在にもなっている。
ちなみにハマウィングの年間発電量は横浜市の一般家庭の年間消費電力量の約600世帯分に相当し、この自然エネルギーによって地球温暖化の原因となる二酸化炭素を約1,000トン(杉の木10万本が1年間に吸収する二酸化炭素に当たる量)削減する。
日本郵船は、横浜支店と同社運営の「日本郵船歴史博物館」で使用する電力を、このハマウィングを通じて横浜市が発行する「グリーン電力証書」を受けた自然エネルギーに転換する。
これにより、既に再生可能エネルギー由来の電力を利用している「日本郵船氷川丸」と「横浜港大黒C-3ターミナル」を含む、横浜の4事業所で使用する電力すべてを再生可能エネルギーで運営してゆくことになる。
同社は今後も、横浜市が2050年を見据えて掲げるゴールである『Zero Carbon Yokohama』、即ち「今世紀後半のできるだけ早い時期における温室効果ガス実質排出ゼロ(脱炭素化)」の実現に向けて、地元横浜市と一丸となって環境負荷の低減に貢献してゆくという意向を明確に示している。
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