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国際協力銀行、丸紅などが参画するサウジアラビアの300MW太陽光発電所に約85億円融資

国際協力銀行、丸紅などが参画するサウジアラビアの300MW太陽光発電所に約85億円融資

EnergyShift編集部
2021年03月23日

国際協力銀行は2021年3月19日、丸紅などが出資するサウジアラビア王国の法人South Rabigh Renewable Energy Companyとの間で、300MWの太陽光発電所を対象として、融資金額約78百万米ドル(JBIC分、約85億円)を限度とするプロジェクトファイナンスによる貸付契約を締結した。

みずほ銀行などとの協調融資総額は約170億円

今回のプロジェクトは、丸紅がサウジアラビア法人Al Jomaih Energy & Water Companyと共に設立したSouth Rabigh Renewable Energy Company(SRREC)が、サウジアラビアの首都リヤド西方約800kmに位置するラービグ地区において実施する太陽光発電事業だ。

SRRECは、発電容量300MWの太陽光発電プラントを建設・所有・運営し、完工後25年にわたりサウジアラビア電力調達会社(Saudi Power Procurement Company)に売電する。

ラービグ太陽光発電事業への融資は、国際協力銀行にとって初のサウジアラビアにおけるIPP事業および再生可能エネルギー事業向け融資となる。国際協力銀行の融資金額は約78百万米ドル(約85億円)。さらに今回の融資は、みずほ銀行およびサウジアラビア法人Al Rajhi Banking & Investment Corporationとの協調融資により実施するものであり、協調融資総額は約157百万米ドル(約170億円)にのぼる。

サウジアラビア政府、2030年までに40GWの太陽光発電事業を推進

サウジアラビア政府は、「Saudi Vision 2030」の一環として、2019年1月に「National Industrial Development and Logistic Program」を発表し、2030年までに40GWの太陽光発電事業及び16GWの風力発電事業を推進する計画を掲げている。

今回のプロジェクトは、こうしたサウジアラビア政府のエネルギー政策に沿ったものとなる。また、サウジアラビアは世界有数の原油および天然ガス産出国であり、ラービグ太陽光発電事業への支援は、日本にとって重要な原油輸入先の一つである同国との重層的な経済関係のさらなる強化にも貢献することが期待されている。

一方、日本政府は2020年12月に策定した「インフラシステム海外展開戦略2025」において、世界的なエネルギー転換・脱炭素化に向け、技術的優位性等を持つ日本企業を支援することを表明している。今回の融資はこうした日本政府の施策にも沿うものでもある。

国際協力銀行は、日本企業が出資者として事業参画し、長期にわたり運営・管理に携わる海外インフラ事業を金融面から支援することで、日本の産業の国際競争力の維持・向上を目指している。「日本の公的金融機関として、今後も日本企業による海外インフラ事業展開を金融面から支援する」方針だ。

プレスリリース:サウジアラビア王国の太陽光発電事業に対するプロジェクトファイナンス 2021.3.22

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