岸田文雄首相は、12月6日の臨時国会にて第2次政権発足後初の所信表明演説に臨み、気候変動対策について言及した。成長戦略の柱として、イノベーションやデジタル分野に続けて気候変動問題・脱炭素を挙げ、新たな市場を生む成長分野へ大きく転換していくと宣言。
2050年のカーボンニュートラルや、2030年のCO2排出量46%削減の実現に向けて、再エネ最大限導入のための規制の見直し、及び、クリーンエネルギー分野への大胆な投資を進めていくとしている。
特に、具体策として言及されたのは、社会のあらゆる分野の電化に向けての肝になる「送配電網のバージョンアップ」や「蓄電池の導入拡大などの投資」だった。
政府は電気自動車(EV)など次世代産業を支える蓄電池については、2021年度の補正予算案に1,000億円を計上し、国内生産基盤の強化に乗り出している。その一方で、送電網に関しては海底送電網の整備に調査委託費として50億円ほどの投資が行われたことが報道されている。
また、首相の「再エネ最大限導入のための規制の見直し」という言葉に関しては、経済産業省・資源エネルギー庁が、12月3日に開催された審議会を受けて、電源投資確保のための新たな制度措置を2023年に導入する検討方針を打ち出している。
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