小売事業者向け、需要家の節電を支援-インフォメティス | EnergyShift

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小売事業者向け、需要家の節電を支援-インフォメティス

小売事業者向け、需要家の節電を支援-インフォメティス

2021年7月1日より、IoT機器を利用した電力消費の分析などエナジーインフォマティクス事業に取り組むインフォメティス株式会社は、小売電気事業者に向けて「デマンドレスポンス支援サービス」の提供を開始した。

デマンドレスポンスとは、電力の需給がひっ迫した際に、需要家側で節電をおこなうしくみで、再エネの拡大にともなって、こうしたしくみの必要性が増している。しかし、小売電気事業者がデマンドレスポンスを提供する際に、需要家へのデマンドレスポンス参加依頼や参加意思確認、効果算出などがハードルとなっていた。インフォメティスでは、これらをサービスとして提供することによりデマンドレスポンスの普及を促進する。これにより、近年社会問題となっている電力需給のひっ迫の緩和に寄与することを狙っているという。

2020年度冬季の電力需給ひっ迫は記憶に新しい。需給ひっ迫は、今後も予想されており、資源エネルギー庁が開催する電力・ガス基本政策小委員会において取りまとめられた2021年度の夏季の需給見通し・対策では、今夏においては安定供給上最低限必要な予備率3%を確保できる見通しではあるものの一定の対策はとる方針となった。その中で小売電気事業者や一般需要家および産業界に向けても省エネに関する協力の要請が行われている。

デマンドレスポンスは、電力の需給対策の手段の一つで、電力の需要を増加または減少させることで電力の需要と供給のバランスをとることだ。急激な気象変動に伴う電力需要の増加や再生可能エネルギーの導入量増で起こる出力変動に対応するために需要家への電力抑制やピークシフトは今後ますます重要性が高まっていくと見られている。

デマンドレスポンスを導入するにあたって、一部の小売電気事業者では、以前より需要家に対して依頼していたが、需要家への参加依頼や参加意思確認を行ったり、より正確な効果算出をするには経済産業省が定めるガイドライン(エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン)に沿って需要家ごとに計算を行ったりする必要があるなど、作業の煩雑さが導入課題となっていた。

これらの一連の作業のシステム化や効果的なレポート作成を行うことで、より多くの小売電気事業者がデマンドレスポンスを提供できるようにするのが、今回のサービスだという。

サービスの概要は以下の通り、需要家への依頼、効果計算、レポーティングの一連の流れをサービスとして提供するもの。

効果的なデマンドレスポンスの実施には①需要調整目標達成に必要な対象需要家の選定、②需要家への参加依頼と参加意思確認、③デマンドレスポンス効果の算定、④効果の検証のステップを実施する必要があるが、今回提供を開始する「デマンドレスポンス支援サービス」では、ステップ②以降を提供する。

具体的には、小売電気事業者が選定した需要家に対し、インフォメティスが提供するシステムが依頼と参加意思確認を行い、実際にデマンドレスポンスを発動した後には、経済産業省が定めるガイドラインに準拠した効果計算を行う。次に、デマンドレスポンス参加者ごとのデマンドレスポンス需要抑制量および、抑制金額を算定する。これらの効果計算をシステムによって自動で行うため、正確な効果計算と大幅な作業工数の改善が期待できるという。

また、需要家向けデマンドレスポンスサービスの結果レポートと小売電気事業者向けのデマンドレスポンスサービスのレポートを発行する。これによって、デマンドレスポンスに参加した需要家が効果の定量的なフィードバックを受けることができるという。小売電気事業者は、デマンドレスポンスの結果を踏まえた分析を行うことができ、次回以降のデマンドレスポンス実施に活かすことが可能となる。

7月1日(木)からサービス運用を開始したのは、小売電気事業者1社で、特別高圧・高圧のお客様を対象にした「デマンドレスポンスサービス」を提供している。

インフォメティスでは、エネルギーデータを用いて社会課題を解決するというビジョンを持っており、今回先行提供した「デマンドレスポンス支援サービス」はその第一歩と位置づけ、夏冬の電力需給ひっ迫に関する問題を緩和することをめざしているという。今後は、インフォメティスの強みであるAIを用い、デマンドレスポンス参加依頼に対する応答予測などの機能アップデートを順次していく方針。将来的には、多くの小売電気事業者に本サービスを提供し、日本全国の電力需給対策に貢献していくという。

EnergyShift編集部
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