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経産省、コンクリートやプラスチック製造のCO2再利用に1,830億円

経産省、コンクリートやプラスチック製造のCO2再利用に1,830億円

9月13日、経済産業省は有識者会議で、脱炭素化を支援する2兆円の基金から、回収したCO2を資源として再利用し、コンクリートや化学品を製造する技術の普及に最大1,830億円を配分する方針を決めた。

1,830億円のうち、コンクリート分野で359.4億円、セメント分野で208.4億円、両分野合わせて567.8億円の予算とした。

建造物などに広く使われるコンクリートは、セメントに砂や水を混ぜてつくられている。このとき、砂や砂利を結びつける接着剤の役割を果たすのがセメントだ。セメントの主成分は石灰石や粘土を混ぜて焼いた「クリンカ」と呼ばれるものだが、このクリンカを製造するには石灰石を加熱分解せねばならず、どうしてもCO2が発生してしまう。

2019年度には4,147万トンのCO2を排出しており、電力、鉄鋼、化学に次ぐ第4位の排出部門になっている。一般社団法人セメント協会によると、「セメント製造はCO2排出がどうしても高くなるという宿命にあり、現状では代替する技術は存在しない」という。

こうした中、セメント製造に排出されるCO2などを回収し、コンクリートやセメント原料に取り込み、活用する技術などの開発・実証が加速している。また、廃コンクリートなどの廃棄物からカルシウムなどを抽出し、CO2と反応させることで、骨材や再生石灰石などの原料を作り出すなど、カーボンリサイクル技術の開発も進展しつつある。

ただし、その実現にはコンクリートなどへのCO2固定量の増加や低コストが必要とされている。

政府は、コンクリート製造の具体的方策として、2030年までにCO2排出削減・固定量最大化コンクリート製造技術開発の研究目標を設定している。具体的には、CO2固定量を、既存技術におけるコンクリート二次製品の1.5~2倍の増大を図る。加えて、プレキャストコンクリートや生コンクリートといった既存製品と同等以下のコスト低減を実現するCO2排出削減・固定量最大化コンクリート生産システムの確立を目指す。

さらに、化石燃料を原料とするプラスチック分野の脱炭素化に向けて、1,262億円を投じる。

予算には、アンモニアや水素などのカーボンフリー燃料を熱源として利用したナフサ分解炉の高度化技術や、廃プラ・廃ゴムからの化学品製造技術の開発などが含まれた。

経産省では、2030年の経済波及効果として、コンクリート及びセメント分野は約3,800億円、プラスチック分野は国内3,000億円を見込んでいる。

EnergyShift編集部
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