気候変動テックベンチャーのアスエネは8月26日、温室効果ガス排出量管理クラウドサービス「アスゼロ」を開始することを発表した。同サービスは、AIを活用したシステムによる自動化の徹底・低コストにより、脱炭素に取り組みたい中小企業や自治体などを支援する。
トヨタ自動車は、直接取引する世界の主要部品メーカーに対し、2021年のCO2排出量を前年比3%減らすように求めた。トヨタに連なる3万社ともいわれる部素材メーカーに脱炭素要求が広がる見通しで、中小企業にとっても脱炭素は経営課題の一つとなってくる。
「アスゼロ」は、請求書やレシートをアップロードするだけでデータとして自動入力され、温暖化ガスの排出量を算出する。また、温室効果ガスの排出量の分析、CDP省エネ法などへの報告も代行する。これにより、企業は温室効果ガスの排出量を計算するのにかかる時間を7割削減でき、分析作業や報告の効率化が可能になり、中小企業にとっても導入のハードルは低いという。
さらに、再エネ100%・CO2排出量ゼロでコストを10%削減できる地産地消型クリーン電力「アスエネ」や、オンサイト・オフサイト両方対応のコーポレートPPA、クレジットオフセット、省エネソリューションなど、顧客のニーズに応じた排出量の削減に最適な手法を提案する。
同社は今後、AI及びブロックチェーンなど最先端テクノロジーの活用を通じて、更なる自動化を徹底し、国内のみならずグローバル展開やInternal Carbon Pricing(社内炭素価格、「ICP」)機能の導入を目指す。
CO2などの温室効果ガスの排出量ゼロを目指すことへの取組みが高まりつつあり、中小企業にとっても温暖化ガスの排出量を把握することが必要不可欠となっている。
排出量の管理を求められる中小企業などの脱炭素化の後押しとなることが期待される。
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