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電気を使えない8億人に再エネを 石油王ロックフェラー財団とイケアが10億ドル投入 

電気を使えない8億人に再エネを 石油王ロックフェラー財団とイケアが10億ドル投入 

2021年06月23日

石油王ロックフェラーが設立したロックフェラー財団と、スウェーデン発祥の世界最大の家具量販店イケアは6月21日、再生可能エネルギーの導入加速に向け、10億ドル(約1,100億円)の基金を設立し、電気を使えない約8億人にクリーンな電気を届け、10億トンの温室効果ガスを削減すると発表した。

新型コロナウイルスにより貧困層と富裕層の格差はますます拡大し、気候危機が発展途上国の人々を追い詰めている。ロックフェラー財団とイケアは再エネの加速こそが、貧困と気候危機解決に向けた重要な手段だとする。

基金にはロックフェラー財団、イケアそれぞれが5億ドル(約550億円)を投じる。

具体的には、再エネ電源の普及を加速させることで、インドやナイジェリア、エチオピアといった電気を使えない約8億人、そして電気に簡単にアクセスできない28億人にクリーンで安全な電気を届けることを目指す。

また、10億トンの温室効果ガス削減にも取り組む。

イケア財団のPerHeggenesCEOは、「世界のエネルギー消費量が化石燃料から再エネに変わらなければ、パリ協定を達成できず、何百万もの家族が貧困に取り残れるだろう。汚染されたエネルギー源を再エネに転換し、持続可能な世界をつくるにはさらなる資金の投入が必要だ」と述べた。

ロックフェラー財団のラジブ・シャー会長は、「数百万人の命と数兆ドルが新型コロナウイルスで失われ、人々は貧困に引き戻された。気候危機がさらに悪化させるだろう。この負のスパイラルを逆転するためには今、投資しなければならない」と述べた。

なお、ロックフェラー財団とイケアはさらに資金を集め、1兆ドル(約110兆円)まで増やす計画だと報じられている。

EnergyShift編集部
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