テスラ欧州法変更要請/フィリピン2GWオークション/ScatecSolarの南ア発電所/Chevy Bolt EVアプリ/Aurora原子炉の使用済み核燃料使用権 | EnergyShift

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テスラ欧州法変更要請/フィリピン2GWオークション/ScatecSolarの南ア発電所/Chevy Bolt EVアプリ/Aurora原子炉の使用済み核燃料使用権

テスラ欧州法変更要請/フィリピン2GWオークション/ScatecSolarの南ア発電所/Chevy Bolt EVアプリ/Aurora原子炉の使用済み核燃料使用権

EnergyShift編集部
2020年03月09日

日本ではあまり紹介されない海外のエネルギー業界最新ニュース。EnergyShift編集部が厳選してお送りする。

Tesla Semiは欧州トラック業界を変えるか

テスラ、欧州でEVトラックSemiを拡大させるため法の変更を要請

ヨーロッパでは、7.5トン超の大型トラックが日曜日と祝日の0時から22時の間に走行されることが年中禁止されている国がいくつかある。目的は空気汚染の改善と騒音公害の減少だ。しかしEVトラックは空気汚染や騒音公害の原因とはならないため、テスラや他のEVトラックメーカーは禁止令が適用されるべきではないという立場をとっている。禁止令では様々な種類の自動車を考慮していないため、テスラは日曜日にもEVトラックの走行が許可されるよう、ドイツ政府に変更を求めるよう動き出したとBusiness Insider Germanyは報じた。テスラのSemiはマイル毎の運転コスト減少を約束しており、車両保有者もそれに納得している。年間で50日以上運転可能な日が増えるという事実を考えると、ただ法を変えるだけでディーゼルトラックよりも価値を高められることになる。

Tesla is trying to change law that would make its electric semi truck popular in Europe(electrek 2020/2/24)

フィリピン、再生可能エネルギー2GWのオークションを開催

フィリピン政府は今年Green Energy Tariff Programのオークション制度を導入予定だ。計画では、再生可能エネルギー発電容量2GWを割り当てる。この制度はクリーンエネルギーへの投資で20億ドルを生み出す見込みがある、と当局によって議論されてきた。
オークションによってフィリピンの再生可能エネルギー市場に透明性と価格競争をもたらし、フィリピンの複数エリアの需要に合った、まとまった電力容量を確保することができるだろうと米エネルギー経済・財務分析研究所(以下IEEFA)のアナリストは述べる。またIEEFAのレポートによると、オークションシステムは3フィリピンぺソ/kWh(0.059ドル)以下の最終値がつく想定だ。この取り組みでフィリピンはシンガポールと日本に次いでアジアで三番目に高い買取価格をもつ国となる。
フィリピン政府は2030年までに15GWの再生可能エネルギー容量を導入することを目標にしている。

Philippines wants auctions for 2 GW of renewables(pv magazine 2020/2/18)

ノルウェーScatec Solar社、258MWの南ア太陽光発電所の商業運用が第1フェーズにのる

ノルウェーの太陽光発電事業者Scatec Solar社とパートナー企業は、南アフリカ共和国、北ケープ州アピントン市にある3つの太陽光発電所合計258MWの内86MWの系統連系を完了、商業運転を開始した。発電量は217GWhで、CO2排出量は年間18万トン減少すると期待されている。
南アフリカはScatec Solar社にとって重要市場に位置付けられており、電気事業向け供給用とコンテナ型のオフグリッド用の太陽光ソリューションの両面でチャンスとなるようなプロジェクトを計画している。他にもアビントン市の2つの発電所が南アフリカの再生可能エネルギー独立系発電事業者プログラム(REIPP)で2015年4月に落札された。2つの発電所の合計は172MWで、数か月後に商業運転開始に至る予定だとのことである。

First phase of Scatec Solar’s 258 MW solar plant in South Africa in commercial operation(RENEWABLE ENERGY MAGAZINE 2020/2/18)

Chevy Bolt EVのアプリの素晴らしいアップデート

Chevy Bolt EV保有者にとってグッドニュースだ。アプリにとても素晴らしいアップデートが施されている。
Bolt EV保有者はEnergy Assistアプリでより充電を簡単にするための特別な機能が使えるようになった。支払いの簡易化、充電スタンドの空き状況の確認、スマホで走行計画を立てられるなどの機能がパワーアップされている(元記事内動画を参照)。アプリ上で北米の4万の充電スタンドを確認でき、車の充電状態やエネルギー消費量を表示するタブもついている。
EV充電の難点の一つは支払いだ。しかし現在ではアプリにStart-to-Chargeという機能があるので、提携先のスタンドを表示し、プラグインから充電開始、支払いまでをシームレスにスマホで操作できる。アプリでは使用した充電スタンドのフィードバックを残すことも、評価することもできる。

Chevy Bolt EV App Gets Great Upgrade(INSIDE EVs 2020/2/20)

米Oklo社、小型高速炉Auroraの使用済み核燃料の使用権を得る

米カリフォルニア州のOklo社は使用済み核燃料の再生材料の使用権をアイダホ国立研究所(以下INL)により許可された。リモートまたはオフグリッド状態の場所で使用可能な発電用のマイクロリアクター(小型原子炉)Oklo Auroraを開発、実証するためだ。
Oklo社の共同創設者でCEOのJacob DeWitte氏は、「これによりAurora原子炉の最初の重要なデモンストレーションになるだろう」と述べる。また「使用済み核燃料をクリーンなエネルギーに変換する、進化した原子炉の能力を試す取り組みにもなる」とも語る。
Oklo社はオペレーション期間に1.5MWのAurora原子炉からCO2100万トンの排出量を削減できるだろうと見ている。

Oklo wins access to used fuel for Aurora SMR(world nuclear news 2020/2/20)

(執筆:EnergyShift編集部 柴田 奈々)

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