ソフトバンクグループ系米ファンド、国内ゴルフ場最大手を買収 遊休地などを太陽光に転用観測も | EnergyShift

脱炭素を面白く

EnergyShift(エナジーシフト)
EnergyShift(エナジーシフト)

ソフトバンクグループ系米ファンド、国内ゴルフ場最大手を買収 遊休地などを太陽光に転用観測も

ソフトバンクグループ系米ファンド、国内ゴルフ場最大手を買収 遊休地などを太陽光に転用観測も

2021年11月17日

ソフトバンクグループ傘下の米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループが、国内で約170のゴルフ場を運営するアコーディア・ゴルフグループを買収する。今回の買収をめぐって、ソフトバンクグループが、アコーディアが持つ遊休地や不採算ゴルフ場をメガソーラーと呼ばれる大規模太陽光発電所の用地に転用するのでは、との観測が流れている。

11月16日、アコーディア・ゴルフがフォートレスとの資本業務提携を発表した。

アジアを拠点とする投資ファンド、MBKパートナーズが持つアコーディア・ゴルフおよび、グループ会社であるネクスト・ゴルフ・マネジメントの株式をソフトバンクグループ傘下の米投資ファンド、フォートレスに売却する。買収額は4,000億円規模と報じられている。

アコーディア・ゴルフグループは169のゴルフ場と27の練習場を持つゴルフ場最大手。フォートレスは全国でホテルマイステイズなどを運営しており、買収によって、ホテルとゴルフ場の相互送客などで企業価値の向上を目指すとされている。その一方で、今回の買収をめぐっては、ソフトバンクグループが、アコーディアが持つ遊休地や不採算ゴルフ場を太陽光発電所の用地に転用するのでは、との観測が流れている。

日本の国土のおよそ7割は森林で、日照条件の良い平地は少なく、太陽光発電の適地は年々減少している。さらに、自然環境や景観が損なわれることへの懸念から地元住民が反対するケースも増加しており、メガソーラーと呼ばれる大規模な発電所建設は厳しさが増す一方だ。

一方、ゴルフ場は広大な面積を持つうえ、その地形から造成工事などもほぼ必要なく、景観などの問題も発生しにくい。大規模発電所の適地のひとつと目されている。実際、アコーディア・ゴルフグループも、遊休地やゴルフ場跡地を利用し、メガソーラーを建設・保有している。また、ソフトバンクグループは、傘下のSBエナジーを通じて、太陽光発電を中心に国内で77万kW(2020年10月時点)の発電施設を持つ。

2050年の脱炭素化に向け、日本においても再生可能エネルギーの急拡大が見込まれるが、発電事業者は新規の大規模発電施設に苦戦中だ。こうした中、ソフトバンクグループは大規模発電施設の開発に向けて、アコーディアの持つ遊休地などを発電所用地に転用するとの観測が広がっている。

EnergyShift編集部
EnergyShift編集部

EnergyShift編集部

ニュースの最新記事