9月15日、自民党の有志議員による「脱炭素社会実現と国力維持・向上のための最新型原子力リプレース推進議員連盟」は、国会内で会合を開いた。
総裁選の候補者に対して、新しいエネルギー基本計画の原案を撤回し、原発のリプレース(建て替え)を明記するよう求める決議をまとめた。7月に公表したエネルギー基本計画の原案では、リプレースは明記されておらず、今秋の閣議決定を予定する。
決議は、エネルギーの安定供給と2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標を両立させるため、「エネルギー基本計画」の素案に盛り込まれた「可能な限り原発依存度を低減する」との文言を削除し、原発を最大限活用する内容への修正を求めた。原子力は「欠かすことができない基幹電源だ」と指摘した。
会合後、会長を務める稲田朋美元防衛相は記者団に対し、「総裁候補には原発の重要性を踏まえて、前向きな考えを示してもらいたい」と語った。
9月15日の日経新聞によると、総裁選に出馬を表明した岸田文雄氏は14日のインタビューで「今はエネルギー基本計画の書き換えは考えていない」と言明。高市早苗氏は同基本計画の修正に言及している。河野太郎規制改革相は当面は原発を再稼働すると発言する一方で、核燃料サイクルに否定的な考えを示している。
さらに、河野氏は同日放送されたBSフジ番組で、原子力発電所のリプレースを認めない考えを示し、「これから新しい増設、リプレース、新設の計画が動いていくことはない」と語った。
ヘッダー写真:ja:User:Newsliner, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons
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