国際協力銀行、三菱商事などが参画する英国Hornsea1海底送電事業にプロジェクトファイナンスを組成 協調融資総額は約1,646億円 | EnergyShift

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国際協力銀行、三菱商事などが参画する英国Hornsea1海底送電事業にプロジェクトファイナンスを組成 協調融資総額は約1,646億円

国際協力銀行、三菱商事などが参画する英国Hornsea1海底送電事業にプロジェクトファイナンスを組成 協調融資総額は約1,646億円

EnergyShift編集部
2021年03月04日

国際協力銀行(JBIC)は2021年3月2日、三菱商事および中部電力が出資する英国法人Diamond Transmission Partners Hornsea One Limited(DTPH1)との間で、英国Hornsea1洋上風力発電所向け海底送電事業を対象として、融資金額約549百万ポンド(約820億円、JBIC分)を限度とするプロジェクトファイナンスによる貸付契約を締結した。

洋上風力が発電した電力を25年間にわたり送電

今回の融資は、みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、新生銀行、農林中央金庫、日本生命保険などとの協調融資により実施するもので、協調融資総額は約1,101百万ポンド(約1,646億円)となる。

三菱商事などが参画する海底送電プロジェクトは、DTPH1が英国南東部のヨークシャー沖合120kmにおいて、総発電容量1,218MWの送変電設備を所有・運営し、25年にわたり、洋上風力発電所で発電される電力をグレートブリテン島まで送電するものだ。

今回の融資は、JBICにとって初となる送電セクター事業向けプロジェクトファイナンスになる。

融資を通じて、日本の国際競争力の維持・向上に貢献

日本政府は、2020年12月に策定した「インフラシステム海外展開戦略2025」において、世界的なエネルギー転換・脱炭素化に向け、技術的優位性等を持つ我が国企業を支援することを表明した。また、再生可能エネルギー関連の海外投資に対して公的金融制度を積極的に活用する方針を掲げている。

2018年7月には、日本政府が発表した「エネルギー基本計画」において、政策金融を活用した事業における日本のユーティリティ企業等の参入促進を通じたエネルギー産業の国際競争力強化、および国際展開の推進が掲げられた。

JBICは、「本融資はこうした政府の施策に沿うものであり、日本企業が出資者として事業参画し、長期にわたり運営・管理に携わる海外インフラ事業を金融面から支援することで、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです」とコメントしている。

日本でも成長が予想される洋上風力向け送電サービス

英国政府は、2019年に気候変動法を改正し、2050年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする法定目標を掲げ、再生可能エネルギーの導入を推進している。

海底送電プロジェクトは、こうした英国政府のエネルギー政策に沿ったものだ。また、この事業で得られた洋上風力発電所向け送電サービスのノウハウは、日本や英国以外の事業展開にも活用されることが期待されている。JBICは「今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じ、日本企業による脱炭素化に向けた海外インフラ事業展開を金融面から支援していきます」と述べている。

国際協力銀行:英国Hornsea1海底送電事業に対するプロジェクトファイナンス

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編集部より:日本政府も洋上風力を再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札だと位置づけ、2040年までに最大45GW導入する目標を掲げている。普及拡大には、海底送電などに関する知見の積み上げも不可避である。海外での知見が日本に生かされることを期待して、今後の動向にも注目していきたい。

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