2020年10月の菅総理による「2050年カーボンニュートラル宣言」から、日本国内でも脱炭素を企業に求める流れが急加速しています。宿泊業界においても、環境に配慮した「サステナブルホテル」が全国各地に誕生しました。
今回は、宿泊者のことはもちろん、地球や地元地域にも貢献するような取り組みをしている国内のホテルを厳選してご紹介します。
「変わり続けることを約束するホテル」のコンセプトのもと、先進技術を導入し、ワクワクと心地よさを追求した世界初のロボットホテルです。
ハウステンボスに隣接した変なホテル・ウェストアームの12室では、次世代エネルギーとして期待される水素エネルギーによる電力と温水の提供をスタート。納入されたシステムは東芝が開発した自立型エネルギー供給システム「H2One™」。
また、BEMSを導入し、一次エネルギー消費量を把握しています。今後データを分析し、ホテル運用に役立たせることで更なる省エネルギーを目指しています。
ガーデンホテル喜多方は、地元(喜多方市内)で作られた再生可能エネルギーの比率が高い電力を使用しています。
他にも、LPガスボイラーに代わる木質ペレットボイラーを導入し、二酸化炭素排出量を削減。木質ペレットの原料は、山林に育成過程で生まれる間伐材や、製材所などで出るおが屑、端材など再利用可能な材木です。木質ペレットを燃やした際に出る二酸化炭素は、木が成長するときに吸収した二酸化炭素分ですから、化石燃料のように大気中の二酸化炭素を増加させることはありません。
川崎キングスカイフロント東急REIホテルは、使用済プラスチックからつくられた水素を電気と給湯に活用。CO2を極力排出せずに、ホテル内の約30%のエネルギーを水素で賄う「世界初の水素ホテル」としてCO2の削減に貢献しています。
他にも、ホテルで日々使われている歯ブラシやカミソリなどの使用量を削減することにより、身近なところから地球環境への負荷を軽減していくことを目的とした「グリーンコイン制度」を導入しています。グリーンコイン制度とは、宿泊者が対象となるアメニティを使用しなかった場合、備え付けのグリーンコインをフロントに持っていくと、年間で集計されたコイン枚数分の基金を環境保全活動の基金とします。
「最高の朝を迎えていただく」のコンセプトのもと、お部屋の空気、寝具をはじめとした家具、オーガニック素材のタオル、朝食、飲み水、アメニティの細部に至るまで、すべてが最高の目覚めを実現するための特別な品々です。
2020年8月に、ホテルで使用する全ての電気を自然エネルギー由来の電気に切り替えました。環境に配慮した滞在が可能になり、年間約2900本分の杉の木に相当するCO2が削減できる見込みです。また、客室に採用しているオーガニックタオルのIKEUCHI ORGANIC、寝具のIWATA社の工場も再生可能エネルギーを利用しており、ホテル全体のサービスや商品を通して気候変動問題解決に取り組んでいます。
日本三選星名所のひとつに選ばれている長野県側の八ヶ岳エリア南牧村・野辺山高原は
標高1,375mに位置し、天文ファンから「星の聖地」と呼ばれています。
「環境と自然をおもてなし」「お客様に笑顔と感動を」「地域に貢献し、地域の発展のために寄与」を理念に掲げ、SDGs達成に向けた重点的な取り組みを進めています。
2017年11月より、自家消費型太陽光発電設備を導入。更に夜間~早朝における系統からの電力購入分について、再エネ由来のJ-クレジットですべてオフセットし、実質再生可能エネルギー100%で運営しています。
自分が滞在することで、環境保護や地域の活性化に貢献できるとなれば、より幸せな旅の思い出になることでしょう。今回ご紹介したホテル以外にも、サステナブルホテルはたくさん存在するので、ホテルを予約する際は、そのホテルがどのような取り組みをしているか、ぜひチェックしてみてください。
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