日産自動車は今年1月に、2050年のカーボンニュートラル目標を発表した。それをうけ、車両組み立ての生産効率を向上させ、エネルギーと材料効率を従来より向上させた新しいコンセプトである「ニッサン インテリジェント ファクトリー」を導入した栃木工場の生産ラインを初公開した。
ニッサン インテリジェント ファクトリーは、人手不足や高齢化社会など、労働環境の変化や気候変動、パンデミックなどの各種環境変化にも対応した生産工程のコンセプトだ。ロボットと人との協働、ゼロエミッションの生産システムを実現する。
公開した栃木工場では今年から日産アリアを生産開始予定。
同社の生産・SCM担当副社長である坂本秀行氏は、「現在、自動車業界は大きな変革期にあり、気候変動に対するグローバルな課題解決も待ったなしの状況です。しかし、私たちはこれをチャンスと捉えています。革新的な生産技術を開発・適用することで直面する課題を打破し、『ニッサン インテリジェント ファクトリー』をグローバルに導入していくことで、脱炭素化社会に向けた次世代のクルマづくりを推進します」とコメントしている。
日産は、2050年までに工場設備を全面的に電動化する。同時に、使用する電気をすべて再生可能エネルギーで発電された電気と代替燃料を使って燃料電池で自家発電した電気に替えていくことで、生産工場におけるカーボンニュートラルを実現する。
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