11月10日、岩谷産業は、調達資金の使途を環境改善効果のある「グリーン」事業に限定して発行する債券、グリーンボンドを発行すると発表した。グリーンボンドは、今年の12月から来年1月にかけて発行され、年限が7年のものと、10年のものの2銘柄を予定。総額は100億円になる。
調達資金は、燃料電池自動車(FCV)・トラック・バス・フォークリフト用の水素ステーションの建設費用に充てられる。岩谷産業は現在、国内で53ヶ所、米国で4ヶ所の水素ステーションを運営している。2023年度までに国内83ヶ所、米国23ヶ所の合計106ヶ所まで増やす計画だ。
岩谷産業には、1941年から水素をクリーンエネルギーと捉え、普及を行ってきた歴史がある。2020年には、水素社会の構築・拡大に取り組む民間企業87 社と共に「水素バリューチェーン推進協議会」を設立し、共同代表3者の一員として参画。2025年の「大阪万博」へ向けては水素で発電してモーターを動かす「水素船」構想も動き始めている。
また同社は、10月20日に、アストモスエネルギー、ENEOSグローブ、ジクシス、ジャパンガスエナジーとともに「一般社団法人日本グリーンLPガス推進協議会」を設立。下水処理汚泥施設から発生するバイオ原料等から得られた水素とCO2を利活用し、2030年前半までに、年間3万トン規模のカーボンフリーなLPガスの社会実装実現を目指している。
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