脱炭素実現に向け、温室効果ガスの大幅な削減が求められるなか、二酸化炭素を多く排出する石炭火力に対する国内金融機関への融資姿勢が国内外から批判されてきた。
こうしたなか、みずほフィナンシャルグループ(FG)は5月13日、石炭火力発電所の新設や既存発電所の拡張に対する投融資を厳格化すると発表した。また、新規の石炭炭鉱への融資も停止すると表明した。
みずほFGは、これまですでに投融資を決めていた石炭火力案件は例外としていたが、6月からすべての新規案件への融資を停止する。また新規の石炭採掘(一般炭)への融資もやめる。
さらに石炭火力発電所向け与信残高に関して、2050年度までに残高ゼロとする目標を2040年度に前倒しした。
ただし、エネルギーの安定供給に必要不可欠であり、温室効果ガス削減を実現するリプレイスメント案件については、対応する可能性があるとしている。石炭採掘に関しても、既存の炭鉱採掘については、パリ協定と整合的な方針を表明している国のエネルギー安定供給に資する案件に限り、対応する可能性があるという。
そのため、石炭火力からの完全な投融資撤退を求める環境団体から批判が出ている。
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