11月8日、東京ガスは、関東圏の集合住宅を対象にした電気自動車(EV)の充電サービス「EVrest」の開始を発表した。集合住宅におけるEV利用者の利便性の低さを解決し、EV普及を促す。
同サービスでは、利用者が契約している駐車場に専用の充電設備を設置することで、充電のための移動や順番待ちのない充電環境を整備。2021年6月に資本業務提携契約を締結したユビ電株式会社のEV充電サービス「WeCharge」のシステム基盤を活用して、サービス提供を行っていく。ユビ電はIoT技術を活用したEV充電サービスを行うベンチャー企業で、2019年に創業された。
EVrestでは複数の充電設備への通電などを遠隔制御するユニットや、コンセントごとに割り当てられたQRコード、そして専用のスマホアプリを活用することで、使用量の管理や充電が可能となる。充電設備は小型で省スペースなので、平置き駐車場のほか、スペースの制約によって設置が難しかった機械式駐車場等にも導入しやすいメリットがある。集合住宅に住みながら、戸建て住宅と同等の利便性を実現する。
料金については、充電量に応じて課金する基本料0円のプランのほか、充電量・走行目安に応じた定額制プラン5種類を用意。
現住の集合住宅に充電環境が整ってない利用者についても、駐車場や電気容量の状況、充電設備設置箇所数や場所等の要望に合わせて、管理組合や集合住宅のオーナーへ最適なプランを提案。補助金制度の説明や、導入時に必要な諸手続きについても東京ガスがサポートしていく。
サービス提供は、東京都、千葉県、群馬県、神奈川県、茨城県、山梨県、埼玉県、栃木県、静岡県(富士川以東)から始まり、順次拡大していく予定。事業開始から3年をめどに、千台程度の設備導入を目指すとも報じられている。
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