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KDDI、災害などの長期停電時に、燃料電池電源車で基地局を運用

KDDI、災害などの長期停電時に、燃料電池電源車で基地局を運用

2021年08月18日

記録的な豪雨や自然災害が相次ぎ、大規模停電の発生が危惧される中、KDDIは、トヨタ自動車とデンヨーが共同開発した燃焼時にCO2を発生しない水素で発電する燃料電池電源車(FC電源車)から、基地局に給電する実証実験を行っている。8月17日には、基地局への供給手段としてFC電源車が有効だと発表し、FC電源車の本格導入を目指す。

KDDIでは、災害などの長期停電時に基地局へ電力を供給できるよう、54台の移動電源車を保有している。だが、これら移動電源車の燃料は軽油であり、走行中ならびに発電中にCO2を排出するという課題を抱えている。

KDDIは基地局への電力供給の脱炭素に向け、トヨタやデンヨーと連携。電源車をFC電源車に切り替え、走行中・発電中のCO2排出ゼロを目指す実証実験を進めてきた。

実証実験は今年6月、名古屋市の基地局の計画停電期間に行われ、FC電源車から給電し、発電性能や操作性を検証した。

その結果、発電中におけるCO2排出量はゼロとなり、さらにauエリアカバー用の電波を発する基地局に対して、FC電源車による安定的な給電が可能であることも確認できたという。

KDDIは2050年脱炭素を目標に掲げており、トヨタ、デンヨーとの連携をさらに深め、FC電源車の本格導入によって、電力消費量の多い基地局の脱炭素化を進めたい考えだ。

EnergyShift編集部
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