太陽光発電の主力電源化に向け、ダイキン工業と関西電力は、太陽光発電の出力変動に応じて工場内の空調機器の運転状況を最適制御する実証試験を開始した。快適なものづくりの現場や設備の安定稼働を維持しながら、電気料金の削減も目指す。
脱炭素社会の実現に向け、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が進む。だが、太陽光発電は天候による出力の変動が大きいうえ、夜間は発電できず、いかに安定的に電力を供給するかが課題となっている。
ダイキン工業は関西電力と共同で、太陽光発電の出力変動に応じて、工場内で使用電力比率の高い空調機器の運転状況を柔軟に変えることで、電力の需給調整ができる体制の構築を目指す。
両社の実証試験は、ダイキン工業の堺製作所臨海工場に、関西電力が太陽光発電を設置し、関西電力の空調制御サービスなどを活用しながら、太陽光発電の出力変動に応じて、空調機の最適制御技術の確立を目指すというもの。
ダイキン工業は2025年にCO2排出量を30%以上、2030年には50%以上削減する目標を掲げており、特にものづくりの現場における排出削減が重要テーマのひとつとなっている。今回の実証試験を通じて、再エネのさらなる普及とともに、快適な職場環境や設備の安定稼働を維持しながら、電力料金の削減にも取り組む方針だ。
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