12月15日、東芝は、太陽光など再生可能エネルギー由来電力の市場取引を支援する人工知能(AI)、「電力市場取引戦略AI」を開発したと発表した。変動の大きい再生可能エネルギーの安定供給に貢献し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与する。
2022年度に導入が予定されているFIP制度の活用にあたり、電力市場取引では、再エネ発電事業者が発電量の変動によるインバランスリスクと市場での価格変動などのマーケットリスクを管理し、収益を確保するニーズが高まることが予見されている。
今回東芝が開発したAIでは、発電量と市場価格をそれぞれ予測し、マーケットリスクやインバランスなどのリスクを算定する。これにより、再エネアグリゲーターに対して、インバランスの発生回避と、取引戦略の提示が可能となった。
電力市場取引戦略AIの概要
同社は今後、再エネアグリゲーションの実証実験を通じて、「電力市場取引戦略AI」の実需給前日のスポット市場入札のタイミングにおけるスポット市場と時間前市場での戦略的取引の有効性を検証する予定。さらに、当日の時間前市場での取引や、容量市場・需給調整市場に対応した戦略的取引を目的とした機能の拡張を目指す。
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