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鉄鋼生産も脱炭素へ 日本製鉄、水素還元製鉄やCCUSなどで2050ゼロカーボン・スチールの実現目指す

鉄鋼生産も脱炭素へ 日本製鉄、水素還元製鉄やCCUSなどで2050ゼロカーボン・スチールの実現目指す

EnergyShift編集部
2021/03/08

鉄鋼大手の日本製鉄は2021年3月5日、水素還元製鉄やCCUS(二酸化炭素の回収・利用・貯蔵)などにチャレンジし、2050年までにカーボンニュートラルを目指す、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050~ゼロカーボン・スチールへの挑戦~」を公表した。

世界の鉄鋼業をリードするにはカーボンニュートラルが不可避

日本製鉄は、脱炭素社会に向けた取り組みにおいて、欧米・中国・韓国との開発競争に打ち勝ち、世界の鉄鋼業をリードするべく、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン 2050~ゼロカーボン・スチールへの挑戦~」を掲げた。経営の最重要課題として、2050年カーボンニュートラルの実現を目指すという。

関連記事:鉄鋼製品も脱炭素 2050年までに使用鋼材すべてのCO2ゼロを目指す、新たな国際イニシアチブ「Steel Zero」が発足

実現に向け、2030年においては、現行の高炉・転炉プロセスでのCOURSE50*の実機化、既存プロセスの低 CO2化、効率生産体制構築等によって、2013年比でマイナス30%の CO2排出削減を実現する。

* 高炉での原料炭による鉄鉱石の還元を一部水素に置き換える技術など

2050年に向けては、電炉による高級鋼の量産製造、Super COURSE50*等の高炉水素還元法の開発を通じた CO2の抜本的削減、水素による直接還元鉄製造などの超革新的技術にチャレンジし、CCUS等によるカーボンオフセット対策なども含めた複線的なアプローチでカーボンニュートラルを目指す。

* 高炉での水素還元比率を更に高める技術

ゼロカーボン・スチール実装には約4〜5兆円の投資が必要

特に、究極のゼロカーボン・スチールの製造技術である100%水素による直接還元鉄製造は、前人未到の技術であり、極めてハードルの高いイノベーションが必要となる。

また、電炉による高級鋼の量産製造においては電炉の生産性向上や大型化・効率化、材質有害元素の無害化技術の確立、高炉水素還元においては水素還元時の吸熱反応に対する水素加熱吹込み技術の確立等、極めて難しい技術開発が必要となる。

こうしたイノベーションに向けては、約5,000億円の研究開発費、設備実装に約4〜5兆円の投資を要するという。加えて、2050年段階での外部条件含めたベストケース想定でも、粗鋼製造コストは現状の倍以上になる可能性があるともいう。

日本製鉄は、「ゼロカーボン・スチールは鉄鋼業界のチャレンジだけでは実現できない」という。

そのうえで、「非連続的イノベーション等の研究開発や設備実装に対する長期かつ継続的な政府の支援、安価安定大量の水素供給インフラの確立、国際競争力のあるコストでのカーボンフリー電源の実現、経済合理的なCCUSの開発・実用化のための国家プロジェクトの推進、国際競争におけるイコールフッティングの確保、莫大なコストを社会全体で負担するしくみの構築等が前提となる」と述べた。

日本製鉄では、ゼロカーボン・スチールの表明とともに、国内の高炉基数を15基から10基に削減し、粗鋼生産能力を50百万トンから40百万トン/年に合理化することも発表した。

一連の生産体制合理化によって、1,500億円/年の効果を見込み、ゼロカーボン・スチールなどへの大型投資を見据え、健全な財務体質を確保する方針だ。

プレスリリース:日本製鉄グループ中長期経営計画について(リリース)(資料

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