川崎市、旭タンカー、東京電力エナジーパートナーの3者は、9月30日、「川崎港における電気推進船の普及促進等に関する基本協定」を締結したと発表した。
これは、ゼロエミッション電気推進船の普及を通じた新しい海運インフラサービスの構築と、環境への負荷の少ない持続可能な循環型社会の実現を目指すことが目的だ。
この協定により、世界初の電気推進タンカー(EVタンカー)を運航する事業を3者が協力して推進していくという。
川崎市は、EVタンカーに給電する設備を設置するための港湾施設の利用許可を出すなど、事業の推進に支障が出ないよう協力し、旭タンカーは、EVタンカーの建造および運航、東京電力エナジーパートナーは東京電力グループ各社と連携し、川崎港内に設置する給電設備の開発・施工・保守保安管理を行う。
建設される給電設備は、引込電柱、受電設備、ケーブルマネジメントシステム、コネクタにより構成されており、受電電圧は6.6kV、給電容量は300kVA/隻で同時に2隻給電可能。
また、建造中のEVタンカーは船体寸法が、全長62m、全幅10.30m、喫水4.15m。積載貨物は重油で、総トン数は499トン、速力は約10ノット。バッテリー容量3,480kWhの大容量リチウムイオン電池を動力源としている。
このEVタンカーの運航により、本船から排出されるCO2、NOX、SOX、煤煙等のゼロエミッション化による環境負荷の低減が期待されている。
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