8月20日、シャープは、住宅用太陽電池モジュールのフラッグシップモデル「BLACKSOLAR ZERO」シリーズ4機種を発売すると発表した。
BLACKSOLAR ZEROは、同社の従来品と比較してデザイン性と性能がアップしたモデルで、主な特長は3つある。
1つ目は、コーナーモジュールを含む4機種全てに、黒を基調とした一体感のあるデザインを採用している点だ。従来品は白い部分が見えるのに対し、今回のモジュールはモジュール同士のつなぎ目が目立たず、屋根に調和するデザインとなっている。また、屋根の大きさや形状に合わせてサイズ・形状の異なる4種類のモジュールを組み合わせる「ルーフィット設計」により、効率的な設置が可能となり発電容量を増やすことができるという。
2つ目は、セル実効変換効率を向上させる「ハーフセル技術」。
ハーフセル技術とは、太陽電池セルを正方形の半分のサイズにすることで、セルの電極に流れる電流値を約半分に抑制できる技術だ。電極に流れる電流値を約半分に抑えることで、電力損失も抑制することができ、モジュールの出力やセル実効変換効率を向上させた。さらに、太陽電池モジュールを大型化することで、モジュールの出力を同社従来機比で約13%アップしている。
3つ目は、温度上昇によるモジュール変換効率低下の改善だ。
太陽電池モジュールは、気温の上昇や直射日光などにより本体温度が上昇するとモジュール変換効率が低下する。本製品は太陽電池セルの性能を向上させたことで、従来品と比較してモジュール変換効率の低下が約8%改善されている。
今回発売されるモジュール4種の仕様は以下の通り。
品名 | 住宅用単結晶太陽電池モジュール「BLACKSOLAR ZERO」 | ||
形名 | NQ-254BM | NQ-180BM | NQ-130LM/RM |
公称最大出力 | 254W | 180W | 130W |
モジュール変換効率 | 19.0% | 18.4% | 15.3% |
公称最大出力動作電圧 | 24.10V | 17.08V | 12.34V |
公称最大出力動作電流 | 10.54A | ||
公称開放電圧 | 29.30V | 20.93V | 15.35V |
公称短絡電流 | 11.05A | ||
質量 | 16.5kg | 12.5kg | 11.0kg |
外形寸法 (幅×奥行×高さ) | 1,265 × 1,055 × 46mm | 925 × 1,055 × 46mm | 1,201 × 1,055 × 46mm |
本発表の中で同社は、「屋根に美しく調和する外観と高い搭載容量を実現した住宅用太陽電池を提供することで、これからの国内の住宅でのカーボンニュートラル達成に貢献していく」と述べている。
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