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山口環境相、Jパワーの石炭火力発電所の高効率化に意見書を提出 事業再検討の可能性も

山口環境相、Jパワーの石炭火力発電所の高効率化に意見書を提出 事業再検討の可能性も

2021年12月17日

Jパワーが手掛ける、長崎県の松島石炭火力発電所の高効率化計画(GENESIS松島計画)に再検討の可能性が出てきた。12月16日、山口環境相は、同計画の環境影響評価(アセスメント)に関して、経済産業大臣に意見書を提出した。

同氏は、「2050年カーボンニュートラルに向けた二酸化酸素(CO2)排出量削減の道筋が描けない場合には、事業実施の再検討を求めるなどこれまで同様厳しい指摘をしています。」と、報道陣に向けて語った。GENESIS松島計画の環境影響評価実施に向けては、今年の4月から準備が進められてきたが、現状のままでは、政府が掲げる温室効果ガス削減目標に沿わないと判断された。政府が温室効果ガス排出量に関して、2013年度比で46%削減という目標を打ち出して以来、化石燃料の火力に対する意見は初めてとのこと。

環境相はさらに、「本事業が石炭火力発電のゼロエミッション実現に向けた重要な第一歩となるよう、電源開発株式会社はCCUS技術の実装、バイオマスやアンモニアといった代替燃料の導入について覚悟を持って進めていただきたいと思います」と改善の方向性についても言及した。

GENESIS松島計画において、Jパワーは松島火力発電所2号機(出力50万kW)に、ガス設備を取り付けて、CO2削減を目指すとしていた。石炭から水素や一酸化炭素といった可燃性ガスを取り出して発電することで、CO2を削減しつつ、発電効率を高める狙いだ。

また、バイオマスやアンモニアの混焼も計画に組み込んでいた。

意見書では、今後の検討に当たって、実施再検討も含めたあらゆる選択肢を勘案することや、取組内容について可能な限り準備書に記載することを求めた。他にも、地元自治体の意見を十分勘案し、環境影響評価手続において重要である住民関与についても十全を期すこととも記されている。

ヘッダー写真:Akatsuki-3rd, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

 

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