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bp、米国コンビニ大手を子会社化し、「モビリティ+小売り」サービスを提供 ―顧客指向を目指す石油メジャー

bp、米国コンビニ大手を子会社化し、「モビリティ+小売り」サービスを提供 ―顧客指向を目指す石油メジャー

2021年07月15日

2021年7月13日、英国系石油メジャーのbpが、米国コンビニエンスストア大手のThorntonsを完全子会社化することを発表した。これにより、ケンタッキー州、イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州、テネシー州、フロリダ州で合計200を超えるハイレベルな店舗が誕生することになるという。

bpによるThorntonsの子会社化のねらいは、顧客との接点の拡大だという。bpによる、これまでのモビリティとエネルギービジネスを通じて提供してきた価値に加え、進化し続けているコンビニエンスストアを組み合わせることで、より利便性の高いサービスを提供することが可能になる。

また、今回の事業展開をふまえ、bpとして2030年までに世界におけるモビリティビジネスとコンビニエンスストアの店舗数を3,000以上に拡大し、収益を2倍にしていくという。さらに、それ以上に重要なのが、顧客接点の拡大だ。現在、全世界で1,150万を超える顧客タッチポイントがあるが、2025年までにはこれを1,500万へと拡大する。

その顧客接点の中心となるのが顧客アプリだ。bpの顧客アプリであるBPmeには、現在300万を超えるユーザーがいるが、2030年までにはこれを10倍以上に拡大するという。

また、アプリで提供するサービスは、次世代モビリティプログラムに加え、高級食品の販売を始めとするロイヤリティの高いプログラムなど。これを実現するためにも、Thorntonsの成功した顧客アプリとその存在感は、bpのデジタルソリューションの強化に役立つものになる。

bpはBPアモコ時代に、米国でコンビニエンスストアのam/pmを展開していた石油会社のARCOを2000年に買収、これをきっかけにガソリンスタンド+コンビニエンスストアという事業展開を行ってきたが、今回のThorntonsの完全子会社化は、このビジネスモデルをさらにレベルアップさせるものになる。

日本においては、過去、1990年代にJOMOのブランドで知られるジャパンエナジーとam/pm ジャパンが共同で、ガソリンスタンド+コンビニエンスストアの展開を行ってきたが、現在、ジャパンエナジーはENEOSに吸収され、am/pm ジャパンはファミリーマートに吸収されている。その意味では、当時は時期尚早だったのかもしれない。

EnergyShift編集部
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