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日立ABBパワーグリッドがフィンランドでヨーロッパ最大級の蓄電池を契約

日立ABBパワーグリッドがフィンランドでヨーロッパ最大級の蓄電池を契約

2021年06月28日

2021年6月16日、日立ABBパワーグリッドは、フィンランドのオルキルオト原子力発電所に、90MWの蓄電システムを供給する契約の締結を発表した。設置される蓄電システムはフィンランドのエネルギーシステム全体の安定性をサポートするものになるという。

オルキルオト原子力発電所は、フィンランドの電力会社Teollisuuden Voima(TVO)の発電所で、すでに2基の原発が運転中で、現在、欧州新型炉という型式のオルキルオト3号機が建設中だ。これが完成すれば、フィンランドの電力の約3割を担うことになる。蓄電システムは3号機の発電が停止したときに、エネルギーシステム全体をサポートし、送電網への影響を軽減するものになるという。

日立ABBパワーグリッドフィンランドのカントリーマネージングディレクターのMatti Vaattovaara氏は、「(蓄電システムの設置は)TVOとともに、フィンランド人のカーボンニュートラルな未来を実現します。エネルギー革命には、システムの柔軟性と信頼性を確保するための新しいテクノロジーと新しいスマートソリューションが必要です。また、将来の電力システムが安定して機能していることは、事業の競争力にとっても重要です。この規模の蓄電システムとそれによって可能になった発電量の増加は、2035年のカーボンニュートラルというフィンランドの目標に貢献します」と述べている。

一方、TVOのテクニカルディレクターであるSami Jakonen氏は、「オルキルオト3号機の建設が間もなく完了することで、TVOの電力生産の国家的重要性が増すでしょう。蓄電システムに投資することにより、フィンランドでの途切れのない電力供給を確保するのに役立ちます。原発の運転が中断した場合、蓄電システムは、代替電源が稼働するまでバックアップ電源として機能します。このようにして、大量の電力がグリッド容量から外れる状況でもグリッドの動作を保証します」と述べている。

日立ABBパワーグリッドは、すでに世界中で600MWを超える蓄電システムとそれを支えるソリューションを提供している。オルトキルト発電所の蓄電システムは、2022年中に運転を開始する予定。

EnergyShift編集部
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