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木くず原料の航空燃料 年度内にJERAなど4社が実証事業を開始

木くず原料の航空燃料 年度内にJERAなど4社が実証事業を開始

2021年08月31日

8月30日、JERAは、三菱パワー、東洋エンジニアリング、伊藤忠商事と共同で、商業規模の木質系バイオマスを原料とした持続可能な航空燃料(SAF)による実証事業を2021年度内に始めると発表した。

本事業は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築」の採択を受けたものだ。

JERAは、三菱パワー、東洋エンジニアリングと共に2017年度から2021年度にかけて、NEDOの委託事業として、パイロットスケールでのSAF製造の実証を実施。本年6月には日本航空の定期便に供給された。本事業では、この過程で蓄積した知見を活かしながら、国内における将来のSAF供給の一端を担う木質系バイオマス由来のSAFを早期に市場に流通させることを目的とする。流通のために必要な条件、施策、技術的な課題の検討に取り組んでいく。

事業期間は2021年度から2024年度の約4年間。約2年間は事業化に向けた可能性調査を行い、その結果を踏まえ、実証設備の建築やサプライチェーン構築に向けた準備フェーズへの移行を判断する計画だ。

JERAが主体となって商業設備規模やSAF原油と石油由来燃料の混合方法検討などを行い、事業可能性評価する。三菱パワーは石炭やバイオマスなどの燃料ガス化の技術力、東洋エンジニアリングはガスを燃料に合成する技術力などを活用する。伊藤忠はSAFの供給方法や副生物の販売を含む活用といった、供給網全体を検討する。

航空分野における「脱炭素」が急務とされる中、温室効果ガスの排出量削減に貢献するとされる「燃料転換」に期待が高まる。

EnergyShift編集部
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