中部電力ミライズは名古屋市と、10月21日、「ゼロエミチャレンジなごやに関する連携協定」を発表し、地域内の使用電力量に合わせて電力の消費を増やしたり減らしたりするよう家庭に求め、協力内容に応じて電気料金の支払いに使えるポイント(カテエネポイント)を配る実証実験を行なっていく。
電気は地域内の需要と供給を一致させる必要があり、需給バランスが崩れると停電を起こす可能性がある。特に、太陽光発電や風力発電は、天候や時間帯によって発電量が変わりやすく、他の電源や消費量を含め、需給バランスを保つ仕組み作りが課題となっている。
こうした課題に対して、本実験では、2つの方法で対応していく。1つめは参加者に電力消費の増減を中部電力ミライズが依頼する方法。もう1つは、参加者が持っている住宅用蓄電池の充電や放電を同社が遠隔操作する方法だ。
前者の依頼型は約300名を対象に2021年11月から2023年3月まで、後者の制御型は約100名で2021年12月から2023年3月まで実施する。太陽光発電設備などの導入に向けた名古屋市の補助金を受けた、中部電力ミライズの顧客を対象に10月22日から参加者を募集している。
本実証実験には太陽光設備等を保有する数百名規模の一般家庭の協力が必要となる。今回の大規模な実証実験を機に、再エネに対する市民の関心度合いも確認し、脱炭素化を加速していく狙いだ。
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