脱炭素に向けた取り組みが加速し、EV(電気自動車)や再生可能エネルギーでつくった電力を貯める蓄電池の需要が増加するなか、住友商事グループでは、Google Cloudで蓄電池の運用や劣化を監視することで、リユース蓄電池の利用拡大を本格化させた。
住友商事グループで、IT事業を手がけるSCSKは、住友商事が展開するリユース蓄電池を活用した大型蓄電池事業の基幹システムにGoogle Cloudを導入することで、劣化監視などを詳細に分析し運用を支援する。今年3月から始めた。
住友商事は、日産自動車と共同出資する蓄電池メーカー、フォーアールエナジーやグループ企業とともに、古くなったEV向け蓄電池を回収し、電圧や容量を変えて再パッケージ化することで、再生可能エネルギーの電力貯蔵や、災害時の非常用電源などとして、再利用する事業を手がけている。
しかし、蓄電池はその利用方法によって、劣化が加速してしまうという課題がある。
住友商事はこれまでも蓄電池の劣化監視など監視データを蓄積してきたが、蓄積した監視データを詳細に分析し、さらにグループ各社と共有するためには、データ活用基盤の整備が急務だったという。
そこで、SCSKがGoogle Cloudを導入し、蓄電池の劣化監視などを詳細に分析し、グループ各社とその情報を共有していく。
住友商事では、今年4月に脱炭素社会の実現に向けた新たな事業の創出を目指し、「エネルギーイノベーション・イニシアチブ」を設立。この新組織のもと、フォーアールエナジーのリユース蓄電池の再販や、電力安定化サービスなどを本格化させたい考えだ。
出所:SCSK
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