第一生命、日本初となるネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスへ加盟 2050年までに運用ポートフォリオの温室効果ガス実質ゼロ目指す | EnergyShift

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第一生命、日本初となるネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスへ加盟 2050年までに運用ポートフォリオの温室効果ガス実質ゼロ目指す

第一生命、日本初となるネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスへ加盟 2050年までに運用ポートフォリオの温室効果ガス実質ゼロ目指す

EnergyShift編集部
2021年03月09日

第一生命保険は2021年3月5日、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロのポートフォリオへの移行を目指す機関投資家の国際的なイニシアティブ「ネットゼロ・アセットオーナー・アライアンス」(ネットゼロAOA)に加盟した。ネットゼロAOAへの加盟は第一生命が日本初となる。

ネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスとは

ネットゼロAOAは、産業革命移行の平均気温上昇を1.5℃未満に抑えるというパリ協定での目標達成を目的に、2050年までの運用ポートフォリオのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)にコミットする機関投資家の国際的なイニシアティブである。

2019年、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP-FI)と国連責任投資原則(PRI)の主導により設立された。世界的な保険会社や年金基金などを含む33機関が加盟しており、加盟機関合計の運用資産総額は5兆ドル(約525兆円)を超えている(2021年1月時点)。

主な加盟メンバーは以下の通り。

保険:アリアンツ、SwissRe、Nordea Life and Pension、Zurich、Aviva、AXA、CNP Assurances、Generali、ミュンヘン再保険
年金:Pension Danmark、CalPERS、FRR、PFAペンション、MPペンション、国連合同スタッフ年金基金
その他:英国国教会、デビッド・ロックフェラー基金など

2050年ネットゼロのポートフォリオ移行に向けて

第一生命はネットゼロAOAへの加盟を通じて、2050年までに運用ポートフォリオの温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロとすることにコミットし、1.5℃未満に抑制するというパリ協定の目標と整合的なポートフォリオへ移行することを目指していく。

具体的には以下の取り組みを実施する。

2050年脱炭素に向けて5年ごとに運用ポートフォリオの中間目標を設定

  • ネットゼロAOAのプロトコル(具体的な削減目標設定のためのガイドライン)に則り、株式・債券・不動産のアセットクラスについて、2025年までの目標を今後設定
  • 不動産では、RE100*を2023年度末までに達成する方針(投資用不動産は2021年度中達成)

*事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的なイニシアティブ。第一生命は2019年8月に加盟

投資先企業の気候変動への取り組み・行動変容を後押しするエンゲージメントの強化

  • GHG排出量上位の投資先企業などに対して、パリ協定に整合した気候変動対策に関する対話を実施
  • TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同、気候変動がもたらす財務インパクトの情報開示促進、GHG排出量削減に向けた目標設定と実行など、気候変動関連のエンゲージメントを強化

投融資を通じて、低炭素社会への移行や環境イノベーションの創出を支援

  • グリーンボンドや再生可能エネルギー発電事業への投融資に加え、トランジション・ファイナンスなど、低炭素社会への移行に向けた資金供給を積極化
  • 環境イノベーションの創出に向けた成長企業・ベンチャー企業投資(インパクト投資)の拡大

約36兆円の資金を運用

第一生命は、日本全国の約1,000万人の顧客から預かった約36兆円の資金を幅広い資産で運用する「ユニバーサル・オーナー」として、ESG投資の取り組みを拡大させてきた。

今回のネットゼロAOAへの加盟を通じて、ESG投資のさらなる高度化を図っていく方針だ。

第一生命は、「責任ある機関投資家として持続可能な社会の形成に寄与すべく、ESG投資に積極的に取り組んでいきます」とコメントしている。

プレスリリース:本邦初となるネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスへの加盟について 2021.3.5

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