英国のVPP専門企業であるKiwi Powerは、北米の電力会社ENGIE North Americaに、送電線の柔軟性に対応した技術を提供する。これは同社にとって、北米での最初の高度な新技術の投入となる。
米テキサスの電力市場にVPPを投入、PJMへの拡大を目指す
英国のエネルギー技術企業であるKiwi Powerは、分散型エネルギー資源(DER)の最適化技術やVPPのソフトウェアを開発し10年以上にわたって、10ヶ国にサービスを提供してきた。
一方、ENGIEは北米で電力の脱炭素化、分散化、デジタル化をサポートする事業を展開しており、同社の発電ポートフォリオはほぼ100%が低炭素ないし再エネとなっている。
北米市場でKiwi Powerが最初のクライアントとなっていた、ENGIE North Americaと実施するプロジェクトは、米国テキサス州の独立系統運用機関ERCOTにおける、価格ベースの取引とデマンドレスポンスを提供するもので、昨年(2019年)、2社で行ったパイロットプログラムに基づいたもの。DERとリアルタイム市場の価格の変化に対応したシステムとなっている。
また、Kiwi Powerは同システムを米国北東部の独立系統運用機関PJMへの拡大を計画している。
ENGIE North AmericaのSustainability Solution担当Vice PresidentであるVikram Kulkarni氏は「Kiwi Powerのソリューションのシンプルさに感銘を受けている。北米の送電網の柔軟性に対応した、競争上の優位性をもたらすものだ」と述べている。
(Text:本橋恵一)
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