日立製作所とゼネラル・エレクトリック(GE)の合弁会社「GE日立ニュークリア・エナジー」は12月2日、カナダで次世代の原子炉、小型モジュール炉(SMR)を受注したと発表した。
SMRは、工期の短さや建設費の安さから次世代の原発とされる。海外電力調査会によると、世界で開発中のSMRは73基あるという。米国やロシアのほか、中国や英国、カナダやフランスなども開発に乗り出す。
従来の大型炉の出力は100万kW前後あるが、SMRは1基毎の出力を小さくすることで原子炉の冷却を容易にし、安全性が高くなっている。ポンプを使わずに水の対流だけで炉心を冷やせるほか、炉内の放射性物質の量を減らすこともできるという。
今回受注した原子炉は2008年に着工した大間原子力発電所以来の新設案件となる。同社が強みを持つ軽水炉の技術を使い、国内で培った工法のノウハウを活用できる。最大4基を建設し、1基目を早ければ2028年に完成させる予定だ。
国際エネルギー機関(IEA)は今年5月、2050年の脱炭素を想定した「ネット・ゼロ・シナリオ」を公表し、先進国では今後新たに建設される原発のうちSMRが占める比重が大きくなると予測。経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)は、2050年までに3億7,500万kWの市場を見込む。
ただ、既存の原発と同様に、高レベル放射性廃棄物が発生するため、導入を進めるには、最終処分場の選定といった議論も深める必要がある。
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