関西電力とドイツの大手電力会社の子会社であり、発電ポートフォリオの非炭素化を推進する伝統企業RWE Renewablesは8月23日、日本国内での大規模浮体式洋上風力発電事業の実現可能性を共同検討する契約を締結したと発表した。
両社は2050年までの日本におけるカーボンニュートラルの実現に向けたプロジェクトを推進する。具体的な事業規模や地点は明かされていないが、浮体式洋上風力発電の開発が実現の大きな鍵となると強調している。
関西電力は再生可能エネルギーの設備容量を2030年代に600万kW(6GW)とすることを目指し、国内外で積極的に開発を推進。今年2月にはカーボンエネルギーのリーディングカンパニーとして「関西電力グループ『ゼロカーボンビジョン2050』」を策定した。
RWEは、5大陸20ヶ国以上で再生可能エネルギーの拡大を推進しており、大規模な施設を開発、建設、運用している。2020年から2022年にかけて再生可能エネルギーのポートフォリオを13GWまで拡大することを目標とし、浮体式風力発電や水素の利用などの革新的なプロジェクトを急速に進展させている。現在、日本において大規模な洋上風力プロジェクトを開発していくことを目指している。
また、東京電力においても、2018年11月から洋上ウインドファームの実現可能性を検証するために海底地盤調査を実施。2020年3月に洋上風力発電の世界最大手のデンマークØrsted社と協業締結を結び、銚子沖洋上風力プロジェクトの推進に向けた共同出資会社「銚子洋上ウインドファーム」を設立した。
洋上風力の開発に向け、企業の参入が相次いでおり、今後の動向が注目される。
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