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再エネ主力電源の切り札・洋上風力に三井物産参入、メンテナンス会社設立

再エネ主力電源の切り札・洋上風力に三井物産参入、メンテナンス会社設立

EnergyShift編集部
2021/04/14

再エネ主力電源化の切り札とされる洋上風力市場に三井物産が本格参入した。4月14日、三井物産は、風車メンテナンス事業で国内最大手の北拓と共同で、洋上風力発電設備の点検・メンテナンス事業を展開する「ホライズン・オーシャン・マネジメント(HOM)」の設立を発表した。

洋上風力でもっともコスト占有率が高いO&M

洋上風力発電は、再エネ主力電源化の切り札と位置づけられており、2020年12月に経済産業省が発表した脱炭素戦略の根幹をなす「グリーン成長戦略」においても重要分野のひとつに掲げられている。

日本列島は四方を海に囲まれており、洋上風力の導入ポテンシャルは高いものの、海外と比べ商用化では遅れをとっている。そのため、経済産業省では2030年までに1,000万kW(10GW)、2040年までに3,000〜4,000万kW(30〜40GW)の導入目標を掲げ、再エネ導入と洋上風力産業の競争力強化を目指している。

洋上風力産業の強化に向けた技術課題のひとつがO&M(運転保守)である。

洋上風力で先行する欧州でも、着床式のコスト構造を見ると、風車製造が全体の23.8%、設置が15.5%であるのに対し、O&Mは36.2%とその割合がもっとも高く、コスト低減が喫緊の課題となっている。

日本においても、台風やうねりといった日本特有の環境に対応したO&Mの高度化技術の開発が求められている。具体的には次の4項目の開発が進められている。

  • 運転保守および修理技術の開発
  • デジタル技術による予防保全・メンテナンス高度化
  • 監視および点検技術の高度化
  • 落雷故障自動判別システムの開発

たとえば、デジタル化による予防保全では、風車運転保守データなどの収集システムを高度化し、デジタルツインによる予防保全技術や、AIを活用した部品寿命予測の高度化などが求められている。さらに、空中・水中ドローンや点検ロボットなどを活用した監視・点検技術の低コスト化などにも取り組む必要がある。

こうしたO&Mの高度化、低コスト化には、日本企業が陸上風力において開発したスマートメンテナンス技術の応用や落雷対策技術の活用が期待されている。

三井物産、北拓と組み、メンテンス市場のシェア拡大狙う

今回、資本参加した北拓は風力メンテナンス専業会社として2006年に設立され、全国10ヶ所にメンテナンスサービス拠点を持つ、O&M事業国内最大手である。また三井物産もグループ企業を通じて、陸上風力発電設備などのメンテナンスノウハウを培ってきた。

三井物産と北拓は、今後、日本国内で本格化する洋上風力発電のO&M市場において、両社のメンテナンスノウハウや三井物産が持つ国内顧客基盤を活かすことがメンテナンスの高度化やコスト低減、そしてシェア拡大につながると判断し、HOMの設立に至ったと見られる。出資比率は三井物産51%、北拓49%となっている。

HOMでは、国内洋上風力発電事業者に風車から基礎構造部に至るまでの設備点検・メンテナンスサービスを包括的に提供していく方針だ。また、風力発電設備の資機材調達における品質管理・検査業務の代行サービスなども展開する予定だという。三井物産は、幅広い事業展開を通じて、「競争力があり強靭な洋上風力の国内サプライチェーンの形成・充実に貢献することを目指します」とコメントしている。

洋上風力発電設備の点検・メンテナンス事業会社を設立

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