脱炭素社会の実現に向けて、自動車の電動化をさらに加速するため、EV(電気自動車)の充電スタンドを公道脇に設置し、利便性や需要を検証する実証実験が6月8日から始まった。実施するのは、トヨタなど大手自動車メーカーが出資する「e-Mobility Power」と横浜市。
政府は2020年、2035年までにすべての新車をEVやハイブリッド車、燃料電池車にする目標を掲げたが、EVなど自動車の電動化を加速するには、充電インフラの整備が欠かせない。
トヨタら大手自動車メーカーや東京電力ホールディングスなど7社が出資する、EV充電スタンドなどの普及に取り組む「e-Mobility Power」は、横浜市と共同で、横浜市青葉区の公道脇に充電スタンドを1基設置し、充電スタンドの利用状況や、自動車の流れが滞らないかなどの実証実験を始めた。
公道上に充電スタンドを設置するのは、国内初だという。
EV用充電スタンドをめぐっては、政府も6月、2030年までに今の5倍にあたる15万基にまで増やす新たな目標を掲げた。
しかし、充電スタンドの設置場所は、これまで高速道路のサービスエリアや商業施設などが中心で、ガソリンスタンドに比べて利便性が低いという課題があった。
横浜市とe-Mobility Powerは、公道上に充電スタンドを置くことで、EVユーザーの利便性を向上させたい考えだ。実証実験は2022年3月まで行われる予定。
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