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住宅メーカー、ウッドショックで国産材回帰へ

住宅メーカー、ウッドショックで国産材回帰へ

世界的に木材価格が高騰する「ウッドショック」による国内への影響が続いている。ウッドショックは、コロナ禍により在宅勤務が拡大し、2020年から米国での住宅需要が急増したことに加え、海外物流が寸断されたことが主な要因とされている。9月9日の日経新聞によると、住宅用木材の輸入量は現在徐々に回復したことで、上昇幅が縮み、国産の製材品は値上がりが止まったと報じられた。ただ、輸入材は最高値で契約した素材が入港し始めたようだ。ウッドショックの動きを受け、林野庁は国産材供給の体制を強化している。

農林水産省は国産材の拡大に向け、2009年、日本の森林・林業を再生する指針となる「森林・林業再生プラン」を策定し、「10年後の木材自給率を50%まで引き上げる」という目標を掲げて事業を推進してきた。林野庁によると2019年時点で国産木材自給率は37.8%となっており、9年連続で上昇しているものの、未だ6割以上を海外からの輸入に頼っていることになる。

閉幕したばかりの東京五輪の競技会場や選手村では国産木材が活用され、一時国産材に注目が集まったものの、輸入材への依存度はまだまだ高い。

輸入材から国産材へと原料転換を図るため、戸建て分譲大手のオープンハウスと三栄建築設計、ケイアイスター不動産の3社は2021年4月に国産木材の活用を推進する業界団体「一般社団法人 日本木造分譲住宅協会」を設立している。住宅メーカーが森林所有者や製材工場と国産木材を直接取引し、生産者側が木材の適切な生産量を把握することで適正量を供給できるという。

また林野庁は、スギやヒノキより2倍程度の速さで育つセンダンやコウヨウザン等の早生樹を2023年度にも実用化することを示した。通常、スギの標準伐期齢は35年、ヒノキは40年からと言われているが、早生樹は10年から25年位の比較的短伐期での収穫が可能になるという。

樹木の育成にかかるコストや時間を減らし、国産材の供給拡大につなげたい狙いだ。

一方、林野庁が今年6月1日に発表した「令和2年度 森林・林業白書」によると、林業には持続的な経営を担う人材育成や森林資材の持続性を確保する体制整備の必要性など、引き続き課題が残されているとしている。

木材を国内で安定的に供給できるようにするため、官民を挙げて林業の活性化に取り組む姿勢が求められている。

EnergyShift編集部
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