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ジェンダー平等

SDGs目標「ジェンダー平等」を簡単に説明!

2022年01月17日

「男性(女性)はこうあるべき」と言われたことはないでしょうか。男性と女性は身体のつくりは違いますが、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会を創るための取り組みが行われています。2015年に定められたSDGsの目標の中にも「ジェンダーの平等を実現しよう」が盛り込まれました。

ジェンダー平等とは

ジェンダー平等とは、一人ひとりのの人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別に関わりな く、その個性と能力を十分に発揮することができる社会を意味しています。

ところが、今の社会では、男性(女性)に向いている役割や責任など、個人の希望や能力ではなく「性別」によって生き方や働き方の選択肢や機会が決められてしまうことがあります。そこで、世界中で、法律や制度を変えたり、教育やメディアを通じた意識啓発を行うことで、社会的・文化的に作られた性別(ジェンダー)を問い直し、ジェンダー平等を目指しているのです。

世界がジェンダー平等を推進するなか、遅れをとる日本の現状

男女格差を測る指標として、世界経済フォーラム(WEF)が2006年から毎年公表しているジェンダーギャップ指数があります。各国の発展レベルを抜きにして男女格差のみに着目されているのが特徴です。「ジェンダー・ギャップ指数2021」によると、日本は世界156カ国中120位、前年の121位からワンランクアップに留まりました。主要7ヶ国(G7)中で比較すると、昨年に引き続き最下位という結果です。これは各国が格差縮小に向けて努力しているなかで、日本が遅れをとっていることを示しています。

日本は古くから、「外で働くのは男性で、家庭のことをするのは女性」という風習が根付いています。女性の社会進出が提唱されて久しい中ですが、下記のグラフからもわかる通り、無償労働とも呼ばれる育児や家事などは主に女性の役割、という構図はなかなか変わらないようです。

夫婦が家庭に費やす時間

*日本ユニセフ協会

男女格差をなくすための取り組み

ジェンダー平等を実現するために、男女平等参画をはじめとして、法整備や職場環境の改善などの取り組みを推進しています。今回は日本におけるその一部をご紹介します。

①女性の活躍推進に向けた取り組み

平成26年10月、様々な状況におかれた女性が、自らの希望を実現して輝くことにより、わが国最大の潜在力である「女性の力」が十分に発揮され、日本社会の活性化につながるよう、内閣に「すべての女性が輝く社会づくり本部」を設置しました。平成27年には、10年間の時限立法で「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が制定されました。

②男女の雇用機会の均等に向けた取り組み

平成28年に「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)」が改正され、事業主は妊娠や出産などを理由とする上司や同僚からの嫌がらせの防止措置を講ずることが義務付けられました。

③育児休業や介護休業の取得に向けた取り組み

平成28年に「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)」が改正され、介護休業の分割取得や介護休暇・子の看護休暇の 取得単位の柔軟化、育児休業などの対象となる子の範囲が拡大されました。また、事業主は育児休業の取得などを理由とした上司や同僚からの嫌がらせを防止する措置を講ずることが義務付けられました。さらに平成29年の改正では、1歳6か月に達した時点で、 保育所に入れない等の場合に再度申出することにより、育児休業期間を「最長2歳まで」延長できるようになり、あわせて育児休業給付金も延長されることになりました。

④働き方改革に向けた取り組み

国は平成28年に、女性も男性もお年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も障害や難病のある方も、家庭、職場、地域であらゆる場で誰もが活躍できる、いわば全員参加型の社会を目指して「ニッポン一億総活躍プラン」を策定し、働き方改革や子育て支援や介護の環境整備等の取り組みを始めました。また、「働き方改革実現会議」を設置し、非正規雇用の処遇改善、長時間労働の是正、柔軟な働き方がしやすい環境整備、女性・若者の人材が活躍しやすい環境整備などの方向性が示されました。

⑤政治分野における男女共同参画に向けた取り組み

平成30年に政治分野における男女共同参画を効果的かつ積極的に推進し、もっと男女が共同して参画する民主政治の発展に寄与することを目的として、「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が施行されました。国及び地方公共団体の責務として、「政党その他の政治団体の政治活動の自由及び選挙の公正を確保しつつ、政治分野における男女共同参画の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めるものとする」と定められました。

おわりに

ジェンダー平等を実現するために様々な法律が整備されましたが、我々が先入観を捨ることこそが、個性と能力を十分に発揮することができる社会を創るための近道なのです。

EnergyShift編集部
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