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リデュース・リユース・リサイクル

エコの第一歩!すぐ実践できるリデュース・リユース・リサイクル

2021年10月08日

3Rは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つの英語の頭文字をとった言葉で、環境配慮・廃棄物対策として推進されています。具体的にどのような取り組みを指し、消費者や企業にどういった対応が求められるのか解説します。

3Rとは

3R(スリーアール)は、Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)の総称です。

  • Reduce(リデュース)は製品の生産時に使う資源量を減らしたり、製品の消費により生じる廃棄物を減らしたりすることです。耐久性に優れた製品を選ぶ行為や、修理や点検により使用期間を伸ばす行為などが該当します。
  • Reuse(リユース)は「まだ使える製品」を繰り返し使い、自然環境への負荷を抑えることです。身近なところでは、シャンプーやボディーソープなどを詰め替えることで、容器を再使用する行為が該当します。
  • Recycle(リサイクル)は、廃棄物をつぎの生産のための原材料・エネルギー源として活用することです。長期使用が難しい製品であってもリサイクル可能な製品設計とすることで、消費者の協力のもと無駄なく資源の再生利用ができます。

3Rの定義を拡大した「5R」とは

5R(ファイブアール)は、3RにRefuse(リフューズ)とRepair(リペア)を加えた考え方です。

  • Refuse(リフューズ)は、ごみになるものを受けとらないようにして、ごみの排出量を抑えることです。レジ袋の受け取りを断ったり、タンブラーを持参して容器の受け取りを断ったりする行為が該当します。
  • Repair(リペア)は壊れたものを修理したり、壊れたものを駆使してリメイクしたりして長く使うことです。3Rの観点では修理による長期使用をReduce(リデュース)に含む場面も見られますが、5Rの観点ではより細かな分類として修理による長期使用をRepair(リペア)にカテゴライズする傾向にあります。

3Rが推進されるようになった背景

3Rのもとになる考え方は、循環型社会形成推進基本法により法定化された「処理の優先順位」に登場する発生抑制・再使用・再生利用が該当します。循環型社会形成推進法に直接「3R」は登場していないものの、同法が公布された2000年以降から徐々にスローガンとして使われるようになり、2003年に閣議決定された循環型社会形成基本計画では正式に「3R」が使用されました。

3Rの考え方が推進されるようになった背景には、人口増加や経済発展にともなう「世界的な資源需要の急増」が関係しています。世界人口は増加の一途をたどり、先進国だけでなく発展途上国の都市化も進むなか、資源需要の高まりに連動してごみ問題が深刻化してきました。

資源の大量消費は森林伐採をはじめとする環境破壊を招き、ごみ問題は焼却時の二酸化炭素による地球温暖化やオゾン層破壊などにつながります。そして処理できないごみに関しては放置、あるいは投棄されて「海洋プラスチックごみ問題」に代表される自然環境の汚染や生態系破壊を招くのです。

3Rが推進される背景には、これらの資源消費やごみ問題が招く環境問題を解消し、持続可能な社会を実現するといった動機が働いています。

すぐに実践できる取り組みを紹介

ごみ問題が深刻化するなか、私たち消費者や企業にはどういった対策ができるのでしょうか。ここでは3Rの観点から実践できる、具体的な取り組みの一例をご紹介します。

消費者・企業ができるReduce(リデュース)の取り組み

Reduce(リデュース)に該当する取り組みとして、消費者と企業が実践できることの一例にはそれぞれ以下が挙げられます。

項目取り組みの一例
消費者が実践できる取り組み・できる限り耐久性の高い製品を選ぶ
・生産者に修理・点検を依頼して製品を長く使う
・使用頻度の少ない製品はレンタル・シェア等を検討する
企業が実践できる取り組み・長期使用に耐え得るように製品を設計する
・より少ない材料で生産できるように製品を設計する
・修理・点検の充実を図り、消費者の長期使用を促進する

消費者が実践できる具体例としては、マイボトルを持参してペットボトル飲料の購入頻度を抑えたり、料理や食材を食べきり食品ロスを避けたりすることがReduce(リデュース)に該当します。

企業の取り組みとしては、アサヒ飲料株式会社が先駆けとなったラベルレスボトル(ラベルをつけないペットボトル)飲料の販売は、プラスチックの使用量削減が期待できる点でReduce(リデュース)にあたる好例といえるでしょう。2020年4月にはリサイクルマークをボトルに刻印することで完全ラベルレス化を実現しており、ラベルやタックシールを貼付しないことで年間7トンの樹脂量削減が見込めるとのことです。

消費者・企業ができるReuse(リユース)の取り組み

Reuse(リユース)に該当する取り組みとして、消費者と企業が実践できることの一例にはそれぞれ以下が挙げられます。

項目取り組みの一例
消費者が実践できる取り組み・詰め替え製品を利用して容器を再利用する
・使用可能な不用品は必要とする人に譲渡する
企業が実践できる取り組み・詰め替えを想定した製品を設計する
・使用済み製品を回収し、再使用する

消費者が実践できる具体例としては、古着をフリーマーケットやネットオークションに出品したり、読み終えた本を知人に譲ったりする行為がReuse(リユース)に該当します。

企業の取り組みとしては、大手アパレル企業である株式会社ユニクロが、リユースとリサイクルを目的とした「RE.UNIQLO」を実施しています。RE.UNIQLOによるリユースは、季節・性別・サイズなどの要素からニーズごとに18種類に分別したのち、衣服を必要とする難民・避難民へリユース製品が届けられる仕組みです。

消費者・企業ができるRecycle(リサイクル)の取り組み

Recycle(リサイクル)に該当する取り組みとして、消費者と企業が実践できることの一例にはそれぞれ以下が挙げられます。

項目取り組みの一例
消費者が実践できる取り組み・リサイクル製品を選ぶ
・ごみの分別回収に取り組む
企業が実践できる取り組み・生産時にリサイクル原材料を使用する
・使用済み製品を回収し、リサイクルする

消費者が実践できる具体例としては、日用品を買うときにリサイクルマークのある製品を選んだり、ごみ出しの際にルールに則った分別を行ったりする行為がRecycle(リサイクル)に該当します。

企業の取り組みとしては、ファストフードチェーンの大手であるマクドナルドが、子ども向けに展開するハッピーセットの玩具を対象とした「おもちゃリサイクル」を実施しています。おもちゃリサイクルにより回収された玩具は、分解されたのちトレイやおもちゃリサイクルBOXの製造に使われているようです。

おわりに

3Rを意識すれば、私たちの日常生活から排出されるごみは減り、地球から失われていく資源の量を減らせます。この行為は、限りある資源を繰り返し活用する「循環型社会」の実現に欠かせません。近い将来に循環型社会を実現させるため、消費者も企業も3Rを意識した行動が求められます。

 

EnergyShift編集部
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