米アップルは10月27日、同社に納める製品や部材の生産に使う電力を全て再生可能エネルギーでまかなうと約束したサプライヤーが計175社になったと発表した。うち、日本企業は約20社だ。
米アップルは2020年7月にサプライチェーンを含むカーボンニュートラルを宣言。自社だけでなく、製造サプライチェーン、製品ライフサイクルの全てを通じて、2030年までに気候への影響を実質ゼロにすることを目指すことを明らかにした。2021年3月の段階で賛同するサプライヤーは約110社に達していた。
約半年間で新たに60社超が約束したことになる。日経新聞の報道によると、日本企業では液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)やアルミ圧延大手UACJのほか、電子部品大手のアルプスアルパインやミネベアミツミ、電線大手のフジクラ、コネクター大手のヒロセ電機などが新たに加わった。
アップルの主要サプライヤーは約200社とされ、うち9割近くが同社の呼びかけに応えたことになる。「iPhone」や「Mac」などの最新製品の最終組み立てに携わるサプライヤーについては、すでに全社が再エネへの全面移行を約束済みだという。一方で、サプライヤーの間では環境対策で後手に回ればアップルとの取引を続けられなくなるという不安もあるという。
10月31日から第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が開催される。サプライチェーン全体を含めた脱炭素推進の動きは、今後も加速することが予想される。
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