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台湾、半導体生産額が過去最高17兆円の予測 日本に新工場の世界的大手などが牽引

台湾、半導体生産額が過去最高17兆円の予測 日本に新工場の世界的大手などが牽引

2021年11月26日

台湾の2021年の半導体生産額が過去最高となる約4兆1,000億台湾元(約17兆円)に達する見通しとなったことを、当局のシンクタンク産業科技国際策略発展所(ISTI)が予測した。予測通りならば、前年比で25.9%増となり、過去10年間で最大の伸びとなる。

しかしながら、高まり続ける半導体需要に供給も投資も追いついていない状況は変わらず、2022年も半導体不足が続くことが確実視されている。当局は装置や素材に強い日本企業に、台湾での一段の投資を呼び掛けている。

慢性的な半導体不足に対しては台湾当局の経済部(経済省)も懸念を抱いており、11月25日には台北市内で、みずほ銀行と共同で日系企業の台湾投資を促すセミナーを開催した。

台湾企業が製造に用いる装置や素材は日本からの供給が高いシェアを占めている。

出席した経済部の陳正祺・政務次官は「我々は特に日本との関係を重視している」と述べ、さらなる投資を訴えた。

また、世界的大手、台湾積体電路製造(TSMC)の何麗梅・欧州アジア担当副社長も、同セミナーで「半導体の製造コストや環境負荷を下げるため、(原材料などを作る)日系企業には台湾での製造や共同研究を検討して欲しい」と訴えたことが報道されている。

TSMCの半導体製造にあたっては、ガスや研磨剤などに使われる液体燃料も日本企業が高いシェアを占めている。同氏は、容器を含んだ輸送コストや環境への負荷を削減するために、日系企業には台湾での製造、共同研究を検討して欲しい旨も述べている。

TSMCは過去最高となった、台湾半導体生産を牽引する企業。11月9日には、熊本県に工場設立を発表し、最大1兆円ともいわれる大型投資を行うことを明らかにするなど、台湾の半導体生産は急拡大していく見通しだ。

 

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EnergyShift編集部
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