欧州市場での電気自動車(EV)の新車販売が好調だ。主要18ヶ国で2021年7~9月の新車販売に占めるEV比率が12.7%と、前年同期の6.1%から倍増した。各社はEV事業へシフトしている。
自動車調査会社ジャト・ダイナミクスが10月25日発表したリポートによると、テスラ車で最も手頃な価格帯であるモデル3の販売台数は、2万4,591台で、前年同月比58%増で、欧州の9月の新車販売で首位となった。
仏ルノーの「クリオ」や同社傘下のルーマニア・ダチアの「サンデロ」が続いた。フォルクスワーゲン(VW)の「ゴルフ」は4位となった。EVがガソリン車を抜いて首位に立ったのは初めて。同リポートは「テスラが四半期末に集中的に販売を推し進めた」ことを一部反映していると指摘。
順位 | 車名(ブランド) |
1 | モデル3(米テスラ) |
2 | クリオ(仏ルノー) |
3 | サンデロ(ルーマニア・ダチア) |
4 | ゴルフ(独VW) |
5 | フィアット500(伊フィアット) |
6 | コルサ(独オペル) |
7 | 2008(仏プジョー) |
8 | ツーソン(韓国・現代) |
9 | 208(仏プジョー) |
10 | キャプチャー(仏ルノー) |
出所:英JATOダイナミクス
EV部門では、テスラ「モデルY」が2位、VWの「ID.3」が3位となり、すでに多数の大手自動車メーカーがEVシフトに邁進している。
米ゼネラル・モーターズ(GM)は2021年4月、2025年までに新型EVを30車種投入し、年間100万台を販売する計画を発表した。VWは2021年7月、2030年のEVの販売比率を全体の50%に引き上げると宣言している。
今後もエンジン車からの脱却が加速するだろう。
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